だからこそ、会議の意味があります。実は日々、新たに発生してくる課題や問題というのは、深く掘り下げていくと、そこに何かしらの「根本的な問題点」が出てくることがよくあるのです。これこそ<エリア3>であり、全社の「仕組み」作りにつながる仕事です。社員をその仕事のプロとして認めてやり、社員の自主性に任せるなら、会議などいらない、と考える人もいますが、会議をやる意味とは、社員の仕事のプライオリティーを変えることにこそあるのです。
プライオリティーを「個人視点」から「会社視点」へ
個人のプライオリティーではなく、会社のプライオリティーで、やるべき仕事を選んでもらう。プライオリティーを個人視点から、会社視点に変える。これこそが、実は会議の真の目的なのです。放っておけば、社員は<1><2>の仕事だけをするでしょう。緊急度が高いからです。そして、もし時間が余れば<4>の一部の仕事だけをする。
しかし、これではいつまで経っても基本的には目の前のことを必死で処理しているのみです。仕事そのものの効率もいつまでたっても上げられないので、生産性も上がってこない。社員の仕事の仕方はちっとも進化しません。結果が得られるはずがありませんし、改善がなされたとも言えないわけです。
仕事の効率を上げ、生産性を上げる秘密
仕事の効率を上げ、生産性を上げ、社員の仕事を進化させる秘密は、むしろ、まったく手のつけられていない<3>の仕事にこそあります。いわゆる作業と呼ばれる<2>の、目の前の仕事に懸命になって取り組んでいる社員に、この気づきを与えることができるのが、私の行っていた会議なのです。そしてリーダーや管理者は、日々、新たに発生してくる課題や問題、放置されたままになっている課題や問題をあぶり出してくることで、この気づきを与えなければなりません。その方法があるのです。
そして、課題や問題は「仕組み」につなげていく。例えば、部門内の業務マニュアルを作ることもそうです。私は多くの会社に、実はそうしたマニュアルがないと聞いて愕然としたことがあります。読者のみなさんの会社ではどうでしょうか。次回は「仕組み」とは何か。なぜ「仕組み」化が有効なのかについて、書いていきます。
(構成:上阪 徹)
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