競馬メニュー

ここから本文

競馬競馬のRSS

皇成がきっかけ…JRA史上最多9頭が落馬 (2/2ページ)

2010.1.12 05:07
操作メニューをスキップして本文へ
皇成がきっかけ…JRA史上最多9頭が落馬
中山4Rでの落馬事故【フォト】

 JRA史上最悪の落馬事故で、昨年の全国リーディング、内田博幸騎手が骨折した。

 事故が起きたのは、11日の中山4R新馬戦(ダート1800メートル)で16頭が出走。(10)番ノボプロジェクトがスタートを決めると、先頭に立ってレースを進めた。4コーナーから直線の入り口に差しかかった瞬間、中山競馬場のファンの歓声が悲鳴に変わった。(10)番が左後肢を外に振る仕草を見せると、2番手から進出を図った(12)番の右前肢と接触。(12)番が大きく躓いてジョッキーが落馬。その直後、真後ろにいた馬たちが(12)番をよけようとして(9)番と(4)番が横向きに落馬。後続も影響を受けて中央競馬史上最多の9頭が落馬、競走を中止した。

 この事故で6人の騎手が負傷のため乗り替わりとなり、(4)番ライラックパンチに騎乗していた内田博騎手は左腕の尺骨近位骨幹部骨折と診断された。落馬直後に頭部を守ろうとしたそうで、「頭を抱えている左腕に蹄が当たったようです。腕じゃなかったら、頭に当たっていたはず」と恐怖の瞬間を口にした。

 内田博は公営・南関東所属時代から中央でも活躍し、08年に移籍。09年はJRA146勝を挙げて、7年連続18度の全国リーディングに君臨した武豊騎手を抑えてトップ。地方と中央の両方で史上初の全国首位の快挙を成し遂げた。新年を迎えても手綱は冴え、中央競馬初日の5日には4勝の固め勝ち。この日も1Rで1着となり、5R以降の8鞍は全て乗り替わりとなったが、8勝は11日終了時点でトップだ。負傷の全治は不明で、今週は騎乗をキャンセルするが、「大丈夫。すぐ戻ります」と気丈に語り、競馬場を後にした。

 事故の原因となった(10)番に騎乗していたのは三浦皇成騎手。大差の1位で入線したが、他馬への進路妨害が大きな落馬事故を招いたとして、馬は失格、三浦騎手は4日間の騎乗停止処分を受けた。レースの合間には、負傷した騎手たちが乗る予定だった馬の調教師ら関係者にひたすら頭を下げて謝罪していた。昨年12月19日に20歳になった青年には、悪夢の成人の日となってしまった。




企画特集

注目サイト