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【社会】

「小沢氏側が金額提示」 水谷建設の経営トップ説明

2010年1月11日 朝刊

 重機土木大手「水谷建設」(三重県桑名市)の経営トップが、東京地検特捜部の調べに「民主党の小沢一郎幹事長側に2004年10月と05年4月に計1億円を提供した」と供述したとされる問題で、経営トップは「それぞれ5000万円の提供額は小沢幹事長側に提示された」と特捜部に説明していることが、関係者への取材で分かった。

 経営トップは、このうち04年の5000万円について、小沢氏の資金管理団体「陸山会」の当時の事務担当者だった石川知裕衆院議員(36)=北海道11区=に手渡したと供述。石川氏は、その数日後、陸山会の口座に同額を入金しているという。この入金分は東京都世田谷区の土地購入費約3億4000万円の一部に充てられたとされ、特捜部は関連を調べている。

 関係者によると、経営トップは特捜部の調べに「工事を取ったら現金を提供するのは当たり前だった」と供述。金額については、小沢氏の公設秘書大久保隆規被告(48)=公判中=から提示されたと説明しているという。

 経営トップは00年ごろから大久保被告と付き合いがあり、料亭などで接待を繰り返していたという。

 水谷建設は04年10月と05年3月に入札が行われた胆沢ダム(岩手県奥州市)関連工事を受注した大手ゼネコンの下請けになっている。

 水谷建設側からの資金提供について、これまで小沢氏は「そのような事実はない」、石川氏も「やましいお金は一切ない」と否定。大久保被告の弁護士は本紙の取材に「把握していない」、経営トップは「回答できない」と話している。

 この1億円の資金は、陸山会の政治資金収支報告書には記載されておらず、経営トップの供述通りなら、政治資金規正法(不記載など)に抵触する可能性がある。

 

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