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初場所初日に大失態…白鵬“せり上がり”忘れた

<初場所初日>土俵入りでせり上がりを忘れ考え込む白鵬
<初場所初日>土俵入りでせり上がりを忘れ考え込む白鵬
Photo By スポニチ

 大相撲の横綱・白鵬(24=宮城野部屋)が両国国技館で行われた初場所初日の10日、土俵入りで不知火型の所作を間違える前代未聞の失態を演じた。結びの一番では天皇・皇后両陛下がご観戦される中、小結・鶴竜(24=井筒部屋)を寄り倒しで破ったものの、横綱としての面目は丸つぶれとなった。また、ライバルの横綱・朝青龍(29=高砂部屋)は小結・琴奨菊(25=佐渡ケ嶽部屋)を寄り切り、25度目の賜杯奪還へ好スタートを切った。 【初日取組結果

 白鵬の初場所は前代未聞の失態から始まった。午後3時50分すぎ。幕内に続いて行われた横綱土俵入り。安美錦、旭天鵬を従えて土俵に上がった横綱はそのまま中央に歩み出て大きく2度かしわ手を打ち、いつものように右足で1度シコを踏んだ。普通なら不知火型の次の所作は、シコを踏んだ体勢から両手を大きく広げてのせり上がり。だが、白鵬はその一番の見せ場であるせり上がりを行わないまま土俵入りを終えてしまった。

 土俵下で見ていた放駒審判部長(元大関・魁傑)は「気が付いたけどまさか下から声を掛けるわけにもいかなかった…人間だから間違うこともあるよ」とかばったが、白鵬本人は取組後に「バレた?こんなことは初めてです」と苦笑いを浮かべるしかなかった。3年ぶりに両国国技館に観戦に訪れた天皇・皇后両陛下が到着されたのが、幕内取組途中の午後5時頃で、大失態をお見せすることはなかったのがせめてもの救いだった。

 大ミスを犯した真相は改良を加えた2010年版不知火型への過剰なまでのこだわりだった。「前を向いてのシコから下を向いてのシコ踏みに替えようと冬巡業中からやっていて、頭がそればかりになっていた」と言う。

 だがここで動揺しないのが今の白鵬の強さ。その後の鶴竜との取組では得意の右四つの体勢から差し替えられ、左四つに持っていかれながらも焦らず「自分の相撲を取り切った」と迫力満点の寄り倒し。この日一番の大相撲、1分19秒9の熱戦に館内の観客も惜しみなく大きな拍手を送った。

 「(天皇・皇后両陛下に)喜んでもらえたことが何よりです」。土俵入りでは面目丸つぶれの横綱だったが、横綱として初めての天覧相撲では見事に大役を果たし、昨年からの連勝を25に伸ばした。2月21日の紗代子夫人(25)との結婚披露宴を控えた直前の場所で、ケチこそついたが内容的には文句なしの白星発進となった。

 今年の目標は、輪島に並ぶ14度目の優勝、そして、尊敬する“昭和の大横綱”双葉山の持つ歴代1位の69連勝の更新。所作は忘れても、その志だけは忘れない。

 ◆不知火型とは 2つある横綱土俵入りのうちの1つで、第11代横綱・不知火光右衛門の型が原形と言われる。大正初期に最強とうたわれた太刀山が第16代立行司・木村庄之助から習い、現在の形に近づけた。右足でシコを踏んだ後、せり上がる際、両手を左右に大きく伸ばすのが特徴。同型を選択したのは昭和前期に活躍した優勝7回の羽黒山や33歳の高齢で昇進した吉葉山、琴桜、隆の里ら。在位期間が短い横綱が多いというジンクスがあったが、白鵬は既に優勝12回を数え、悪いイメージを払しょくした。 大相撲優勝額

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年01月11日 ]

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