2010.01.04
第4回
ビール党のスモーカーは高額納税者!?(1/2)
スモーカー&酒飲みが1年で払う税金は?
税収確保のために、少しずつ税率がアップされてきたたばこ税。今年10月には1本あたり5円程度の値上げとなり、1箱300円から400円になる予定だ。酒税は、アルコール度数に比例した税制への改正も検討されている。となれば、ビール党にはうれしい“減税”が実現するかもしれない
「健康のために、今年は飲む量(or吸う本数)をちょびっと控えよっかな…」。新年を迎え、柄にもなく(!?)殊勝な誓いを立てつつある酒飲み、スモーカーもいるかもしれない。無論、飲みすぎ&吸いすぎはお財布にだって負担大! そもそも、その1杯&1本の価格に占める税金っていくらなのか?
まず、たばこ税に関しては、たばこ1箱(300円、20本入りの場合)でたばこ税等の額は174.88円。消費税も加えれば、価格の半分以上の189円相当が税金となる。とすると、1日1箱吸うとして、1週間で1323円、1年で6万8985円の税金を払っていることに! 世間では煙たがられることが多いスモーカーも、じつは税金面ではかなり貢献している。
酒税は、酒税法上のカテゴリーで税額が決められている。1リットル当たりでは、ビールが220円、第三のビール80円、清酒120円、焼酎(20度)200円などなど。税額負担から見るとビールの割高度が際立つのが特徴だ。もし1日1本、500mlの缶ビールを飲むと、1日に払う税金は110円、1週間では770円、1年なら4万150円にもなる。
つまり、スモーカーかつ「発泡酒や第三のビールなんか飲んでられっか!」という真性ビール党は納税額が高くなってしまうわけだが、そもそもたばこや酒の税率ってなぜこんなに高いの? 尾久土公憲税理士事務所の尾久土公憲さんに尋ねてみると、「たばこ税や酒税は、税金のなかでは消費税同様、間接税にあたりますが、伝統的にぜいたくな嗜好品という認識があったため高く課税されやすい傾向があった」とか。その流れで、税収確保のために増税されやすい側面もあるようだ。
実際、「国民の健康増進」という(建前上の?)名目で、たばこ税は今年10月から増税予定。酒税改正も議論中だ。確かに健康のためには節煙&節酒を心がけるべし! なんだけど、禁断の“ぜいたく”である1杯&1本、コレがやめられないんだな~。
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