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【外信コラム】ソウルからヨボセヨ “品格なき”時計屋
このニュースのトピックス:韓国
ソウル市内の時計専門店で大切な腕時計を台無しにされた。20歳のときに家族から贈られた外国製で、長年愛用してきた。文字盤の厚さが3ミリと薄いのが魅力だが、電池が特殊でなかなかないのが難点だ。
先日この時計が止まった。少し不安を感じながらも、たまたま通りかかった「時計専門店」の看板を掲げた店で電池交換を頼んだ。店の主人に「珍しい電池だが同じものはあるのか」と確認したら「ある」という。
文字盤のふたをはずすのに随分と手間取った揚げ句、無理やり電池をはめ込んでいる感じだ。イヤな予感が漂い始める。何とか電池を押し込んで手渡されたが、時計の針がピクリともしない。しかも文字盤裏に大きなひっかき傷もある。
苦情を言ったら、店の主人は「時計が壊れているから修理店に出さなければならない。うちを通して修理に出せば文字盤裏の傷もきれいに消える」とまるで悪びれた様子がない。しっかり電池代まで取った。あきれ果て、自分で修理店に持ち込んだところ「間違った電池が入っている。この時計に合う電池はすでに生産が中止されている」と言われた。あのデタラメ時計屋!と叫びたい気持ちになった。
李明博大統領は最近「先進一流国家」や「国家の品格」という言葉を使い、韓国が目指す国家の姿を訴えている。でも、くだんの店の主人のような品格なき人がいる限り、一流国にはなれない?(水沼啓子)