【北京共同】中国紙、法制晩報などは10日までに、中国で不正に蓄財して国外に逃亡する公務員は過去30年で約4千人に達し、1人当たりの持ち出し資産は平均で1億元(約13億6千万円)近くに上っていると伝えた。
実際の逃亡者数や持ち出し総額はさらに多いとの指摘もある。
こうした事態を受け、中国政府はこのほど国外逃亡・持ち逃げを阻止する目的で監察省、公安省、外務省などによる横断的な監視の枠組みを立ち上げた。共産党員の不正を監視する党中央規律検査委員会が8日、明らかにした。
中国では、先に家族をオーストラリアやニュージーランドなどに移住させ、資産を移してから逃亡するケースが後を絶たない。広東省深セン市は昨年11月、汚職防止策の一環として家族が海外に居住する場合は市政府や市共産党委員会の各部門のトップに就任させないことを決めている。