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うその結婚話で詐取容疑 連続不審死 東京の女再逮捕へ

2010年1月11日3時40分

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 複数の男性に結婚話を持ちかけて金をだまし取ったなどとして起訴された東京都豊島区の無職の女(35)が、昨年8月に不審死した知人の男性会社員からも金をだまし取った疑いが強まったとして、埼玉県警が近く女を詐欺容疑で再逮捕することが捜査関係者への取材でわかった。県警は女が男性の死にも関与した疑いもあるとみて調べを進める。

 捜査関係者によると、金をだまし取られたとされるのは、東京都千代田区の会社員大出嘉之さん(当時41)。昨年8月6日、埼玉県富士見市でレンタカー内から遺体で見つかった。

 車内にあった七輪には練炭が燃えた跡があり、死因は一酸化炭素中毒だったが、遺体から睡眠導入剤の成分が検出され、車が施錠されていたのに車内にキーがないなど、不審な点が多いことから、県警が殺害された疑いもあるとみて調べていた。

 捜査の過程で、女が大出さんと、結婚相手を紹介するインターネットのサイトで知り合って交際していたことが判明。遺体発見前日には、遺体発見現場近くからタクシーで当時暮らしていた東京都板橋区の自宅に戻っていたこともわかった。さらに、遺体から検出された睡眠導入剤の成分が、女が処方されていた導入剤の成分と一致。女が練炭や七輪をインターネットで購入した記録が残っていたことも確認された。

 女はすでに、大出さんとは別の男性5人に対する計6件の詐欺や詐欺未遂、窃盗の罪で起訴されている。県警の調べでは、女は2008年8月〜昨年9月、いずれの男性にも結婚する意思があるかのように装って交際していたといい、大出さんとの交際時期と前後していた。

 県警はこうした状況や、遺体発見直前に、大出さんの口座から約470万円が引き出された形跡があることから、女が大出さんに対してもうその結婚話を持ちかけ、金をだまし取っていた疑いが強まったと判断した。

 女は当初、県警の調べに対し、大出さんが遺体で発見される前日、大出さんと食事をしてレンタカーで出かけたことは認め、「車内でけんかになり、別れた」「大出さんは自殺したのではないか」などと話していたが、現在は黙秘しているという。

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