酒井幸子被告 前橋地裁
知人の男と共謀して夫を殺害し、死亡共済金をだまし取ったとして、殺人や詐欺などの罪に問われた元飲食店経営、酒井幸子被告(67)の判決が14日、前橋地裁であった。石山容示裁判長は懲役25年(求刑・懲役30年)を言い渡した。
公判で弁護側は暴行の事実は認めた上で、死亡との因果関係を否定し「夫は病死で、殺人未遂罪しか成立しない」と主張。検察側は「殴打で死亡したことは明らか」としていた。
論告によると、酒井被告は平成19年7月1日、知人の田島久嗣受刑者(59)=殺人罪などで懲役18年が確定=と共謀。群馬県藤岡市の自宅で、肝硬変などで入退院を繰り返していた夫良雄さん=当時(63)=の頭を目覚まし時計で殴り殺害し、共済組合から420万円を詐取したとしている。
(2009.4.14 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090414/trl0904141044001-n1.htm
【続報】
裁判3題
群馬の保険金殺人 2審も妻に懲役25年
逮捕されたのは病床の夫の死を嘆いていたはずの妻だった
酒井幸子容疑者「500万円払うから」
藤岡市浄法寺で昨年7月、無職酒井良雄さん(当時63歳)が男に殴られ、死亡した事件は、28日未明、妻の幸子容疑者(66)らが殺人容疑で逮捕され、発生から8か月ぶりに急展開を見せた。
幸子容疑者は約1週間前の取材に、「私を犯人にしようとしている。まったく見当違いの所を探している」と県警の捜査を非難。しかし、複数の知人は、かつて幸子容疑者から夫の殺害を頼まれたことがあると話し、「やっぱりそうだったのか」などと語った。
調べによると、幸子容疑者は田島久嗣容疑者(58)に殺害を依頼し、田島容疑者は同月1日深夜、寝室で寝ていた良雄さんを鈍器で殴って殺害した疑い。田島容疑者は、凶器とされる金属製の目覚まし時計を「川に投げ捨てた」と供述しているという。
幸子容疑者は2人の夫と死別後、01年に良雄さんと再婚。
事件当時は長男のフィリピン国籍の妻や、そのいとこの女性らと5人暮らしだった。
幸子容疑者から良雄さんの殺害を依頼されたと話すのは、同容疑者が経営する居酒屋の複数の常連客ら。
ある女性客(39)は幸子容疑者が「『治療費などに莫大(ばくだい)な金がかかって面倒を見るのが嫌になった』と不満を漏らしていた」と証言。
自身も1、2年前から度々、良雄さん殺害を依頼されたほか、事件直前には幸子容疑者が別の常連客に「早く良雄を殺してくれ。殺せば数百万、500万円程度の謝礼金を払う」と頼む姿を見たと打ち明ける。
事件後、最初に現場に駆け付けた同店の元従業員は昨年11月、幸子容疑者から『おまえは警察に話しすぎる。縁を切る』と言われ、幸子容疑者が犯人ではないかとの疑いを強く持ったという。
逮捕直後に警察から連絡を受けたという酒井さんの親族は、「幸子容疑者が初めから怪しいと思っていた。憎くて仕方がないが、やっと捕まって本当に良かった」と安堵(あんど)の表情。
また、田島容疑者については、良雄さんの葬儀後、何度も良雄さんの実家に顔を見せていた、と話した。
この事件は、酒井さんの病状が重かったため、発生直後の司法解剖で死因が特定できず、捜査が長期化。
県警は、死因と暴行との因果関係が立証できない場合、殺人未遂容疑の適用も検討した。しかし、田島容疑者が取り調べに容疑を全面的に認め、暴行行為が死因の血液循環不全につながったと判断されたことから、前橋地検と協議し、殺人容疑で逮捕した。
未明の逮捕を受け、県警は午前3時半という異例の時間帯で記者会見し、阿部清刑事部長が「慎重に裏付け捜査を進めたい」などと述べた。
(2008年2月29日 読売新聞)
【付記】
自らが殺害を依頼した夫・良雄さん(当時63)の葬儀に何食わぬ顔をして参列していた酒井幸子容疑者(66)。
酒井容疑者は、悲しみに包まれる会場で、淡々とした様子で喪主を務め、手には夫の位牌(いはい)を持ち、最後まで涙を見せることもなく、葬儀のあとには、笑顔さえ見せていた。
葬儀から5日後、酒井容疑者は、フジテレビのカメラに涙声で「最後にあんな殴られて死んだことがわかった時に、本当にあの時の痛さはどうかなと思って」と話していた。
実は、酒井容疑者は、殺害の実行犯として28日、ともに逮捕された知人の田島久嗣容疑者(58)とは別の知人男性にもおよそ500万円で夫の殺害を依頼していたという。
殺害を依頼された男性は「(良雄さんが)なかなか死なないんだって。それで『やってくれないか』って。(殺してくれということ?)そうそう。莫大(ばくだい)な保険金が下りるから、やってくれないかと依頼された。(その見返りとして、いくらぐらい?)500万円くらいですね」と語った。
酒井容疑者は多額の借金を抱え、金に対しては異常なまでの執着を見せていたという。
病気を抱える夫を殺害し、保険金を手にしようとしたのか。
酒井容疑者の店の元従業員は「『(酒井容疑者が)1,000万円くらいはもらえるんだよ。お父さんがもし、あれ(亡くなった)のときには』と言っていた」と話した。
周囲にはこう漏らしていたという酒井容疑者だが、容疑にはついては依然否認しているという。
(2008年2月29日 FNN抜粋)
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