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きょうのコラム「時鐘」 2010年1月10日
1900年代から金沢の平均気温が2度上昇しているとの記事があった。先の温暖化防止国際会議「COP15」を記憶している人も多いだろう。最終目標で各国がこだわったのが、この「2度」である
18世紀後半から始まる産業革命以来の気温上昇を2度以内にするのが、世界の共通目標になったのだった。産業革命から現在まで約250年、既に平均0・8度上がっているとされるが、金沢の気温はわずか数十年で「2度」を上回ってしまったことになる COP15の最終場面で、小さな島国は「2度」以内とする目標に反対した。「1・5度」以内にしないと海面上昇で国家が水没してしまう危機感からだった。昨年の舳倉島・七ツ島の自然環境調査を思い出す。日本海に浮かぶ島の海面上昇が指摘されていたのである 英国に始まる18世紀の産業革命と、20世紀の北陸にも及んだ日本の高度成長を別の事だと思っていなかっただろうか。母国水没など遠い世界の話と見ていなかっただろうか。環境問題は頭の切り替えがないと理解できない 自分に身近なローカルニュースから世界を見る大切さを思う。 |