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挑戦者細野6センチの身長差に手応え

予備検診を終えポーズを取る挑戦者細野(右)と王者プーンサワット
予備検診を終えポーズを取る挑戦者細野(右)と王者プーンサワット

 ボクシングのWBA世界スーパーバンタム級10位細野悟(26=大橋)が、同級王者プーンサワット(29=タイ)にパンチを打ち下ろす。11日のダブル世界戦(東京ビッグサイト)の予備検診が8日、都内で行われ、ともに異常なしと診断された。細野陣営は持ち味の強打を生かせる身長6センチ差に手応えを深めた。

 予備検診でプーンサワットと対面した細野陣営が、自信を深めた。王者は40戦1敗で、初黒星を喫した06年7月以降は15連勝中の強敵。それでも検診を終えた細野は「早く試合がしたい」と話し、大橋会長も「まあ、試合を見てくれれば」と不敵に笑った。

 6センチの身長差が、手応えを深めさせた。身長差を想定し、世界戦の経験もある同ジムの日本ミニマム級王者で161センチの八重樫と約30回、軽めのスパーリングで「高低差」を体感してきた。大橋会長は「王者対策。しかも八重樫はスピードがあるから、それにも慣れる」と説明。「(王者は)160センチぐらいって聞いていたけど、この差ならしっかりパンチを打ち下ろせる。右クロスも左フックも生きる」と、「バズーカ」と呼ばれる170センチの細野の強打が生かせると分析。細野も「やりやすいのかなってイメージがわきました」と目尻を下げた。

 1階級落としての世界挑戦で心配された減量も、順調のようで脈拍や体温ともに異常なし。前日夜には野菜のせいろ蒸しを食べ、この日も会場でレモンジュースを飲んでいたという。細野は「あと1キロないぐらい。順調です。コンディションはばっちり」と声を弾ませた。大橋会長は「秘策はあります。内緒ですが」とニヤリ。余裕を見せ続ける王者にひと泡吹かせる準備は整っている。【浜本卓也】

 [2010年1月9日8時54分 紙面から]


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