2010年1月8日 20時9分更新
岡山市のシルバー人材センターで口座から2100万円あまりを払い戻して着服したとして業務上横領の罪に問われている元係長に対し、岡山地方裁判所は8日、懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。
起訴状によりますと岡山市シルバー人材センターの元係長で、経理を担当していた岡山市北区の山本美貴子被告(50)は平成18年4月から19年3月までの間にセンターの口座から2165万円を払い戻して着服したとして業務上横領の罪に問われています。
裁判で山本元係長は「払い戻した現金はすべて上司に渡しており、着服はしていない」などとして、一貫して無罪を主張してきました。
8日開かれた裁判で岡山地方裁判所の磯貝祐一裁判官は「被告は、センターで使途不明になっている現金の合計とほぼ同じ金額の現金を手にしているにもかかわらず、その出所について納得のいく説明をしていない」と指摘しました。
そして「センターの現金を被告が保管していたことなどからすると被告が着服したと伺うことができる」と述べて山本元係長に懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。
判決のあと、弁護側は控訴の手続きをとり、今後、裁判は高裁で争われることになります。