金の国際価格の指標であるニューヨーク先物(中心限月の12月物)が6日、一時1トロイオンス1040ドルを超え、中心限月としても約1年半ぶりに史上最高値を更新した。米国の低金利政策を背景としたドルの先安観から「代替通貨」としての金が買われている。金はドルとの逆相関を強めており、「ドル安傾向が続けば金は堅調に推移する」との見方が多い。
市場関係者に年末までの金相場の見通しを聞いたところ、年末まで950〜1070ドルの範囲で推移するとの見方が多かった。投機筋の利益確定売りなどでいったんは調整局面を迎える可能性があるが、中期的には再び上昇に転じるとのシナリオだ。
米国では雇用統計などの悪化が続き、景気回復への道筋には不透明感が強い。「米国は当面、利上げに動けないとの見方がドル安・金高につながっている」(大和総研の熊谷亮丸シニアエコノミスト)
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