日本の「自殺率」は世界6位

上位10カ国の多くは、旧ソ連邦構成国。 

 

 警察庁は先月25日、昨年1月~11月の自殺者が累計3万0181人(暫定値)だったことを公表した。男性は2万1566人、女性は8615人で、男性が71.5%を占めた。自殺者が3万人を超えたのは12年連続。

 遺体が発見された都道府県で、最多は東京の2760人。以下、大阪1855人、神奈川1689人、埼玉1654人、愛知1508人、北海道1476人。最少は鳥取の151人だった。

 08年の自殺者は3万2249人。自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は、25.3(男性36.7、女性14.4)だった。原因・動機は、「健康問題」が最も多く1万5153人、「経済・生活問題」7404人、「家庭問題」3912人と続いた。

 経済や仕事上の問題を要因とした自殺者は依然として多く、景気悪化の側面からも自殺者減少に歯止めを掛けることは容易でない。

 以下は、WHO(世界保健機関)の統計による自殺死亡率の上位10カ国。

①ベラルーシ(03年) 35.1(男性63.3、女性10.3)

②リトアニア(07年) 30.4(男性53.9、女性9.8)

③ロシア(06年) 30.1(男性53.9、女性9.5)

④カザフスタン(07年) 26.9(男性46.2、女性9.0)

⑤ハンガリー(05年) 26.0(男性42.3、女性11.2)

⑥日本(07年) 24.4(男性35.8、女性13.7)

⑦ガイアナ(05年) 22.9(男性33.8、女性11.6)

⑧ウクライナ(05年) 22.6(男性40.9、女性7.0)

⑨スロベニア(07年) 21.5(男性33.7、女性9.7)

⑩エストニア(05年) 20.3(男性35.5、女性7.3)

 上記は北朝鮮、イラクなどを除く、世界103カ国の統計。ガイアナと日本を除く8カ国は、国内の混乱や体制移行などが生じた旧ソ連邦構成国と東欧のハンガリー。年次は各国によって異なるが、日本の自殺死亡率は6位と高い。最も自殺者の数が多いロシアは、4万2855人(06年)だった。(文・東)

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