人気お笑いコンビ「メッセンジャー」の黒田有容疑者(39)=大阪府警に傷害の疑いで逮捕=の傷害事件で、顔の骨を折るなどして2カ月の重傷とされていた被害者のガールズバー店長の男性が、実は2週間の軽傷だったことが7日、明らかになった。黒田容疑者らの弁護側関係者が明らかにした。事件をめぐっては、被害者の店が黒田容疑者らに法外な請求をしたことが発端だったこともすでに表面化。府警は事件の扱いに苦慮している。
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傷害事件はけがの程度が量刑を大きく左右する。一般的に、2週間のけがなら起訴されても10万円〜20万円の罰金刑で済むことが多く、示談が成立すれば事件化せず、起訴猶予となることもある。年末年始に関西芸能界を揺るがせた大事件は一気にわい小化する可能性が出てきた。
弁護側関係者によると、被害者側は新たな診断書を府警南署に提出。当初左目の下の骨折で2カ月の重傷とされたけがは、実は被害者の“古傷”を合算した疑わしい診断書だったことが判明。被害者が最近になり『打撲などで2週間のけが』などと訂正し、現在、府警が本当のけがの程度を精査している。
また、事件は4人の飲食代として25万2千円もの法外な請求を受けたのが発端だった。店側は当初「(高級な)ドンペリを4、5本空けた」と主張していたが、ドンペリは出していなかったことも認めているという。
黒田容疑者の逮捕容疑は、昨年12月25日午後11時55分ごろ、大阪市中央区宗右衛門町のガールズバーで、店長の男性(23)と「料金が高すぎる」と口論になり、友人の男(40)とともに店長の顔や体を殴ったりけったりした疑い。
当初、一切の暴行を否定していた黒田容疑者はその後「先に手を出した。髪の毛をつかんだ」と容疑を認め、関係者によるとすっかり反省。トラブルになった店で、「レッドなんて安もん飲めるか。角瓶を出せ!」などと悪態をついたことも認めているようだ。