話を戻して、自閉症を誰でも見る事が出来る様にトライした論文が、数日前に書いた論文集に載っている。(星和書店)
これは、非自閉症の場合、テレビドラマを見て、当たり前の様に楽しむ事が出来る。
しかし、自閉症の場合、ドラマの筋立てに付いて行けない例が多い。何故か?其れを、ドラマで演じられる「着目点」、誰もが見ている、演者の目線を見ていないのではないか、と仮定したのだ。
非自閉症のサンプルに、テレビドラマを見せ、その目の動きを観察すると、殆ど同じ所、つまり演者の目や、目線の指し示す位置を、話の流れに応じて、適切に見る。
ところが、自閉症のサンプルは、非自閉症が見る所とは、異なる位置、話の筋に関係ない位置を見ている。
当然、見るモノとして作られているドラマを、肝心な時に見ていないから、話が分からなくなる。
この、2次元の画面上でさえ、ヒトが目線で指し示す場所が、理解出来ない。 と言う事を実験で証明している。
実は、診断に6ヶ月も掛かり、ウエックスラーのテストを受け、ようやく自閉症(アスペルガー症候群)と診断された、妻の様に、非常に分かり難い例でも、指さしが分からない、目線で示しても、何所を指しているか分からない、ドラマを見ていて分からない。と言う所は、極端に明確に表れる。
妻の様な例は、結構あると思う。そんな時、問診でそれらしい『ウソ』を聞いて、出鱈目な診断をするより、この目線を示すメガネを掛けさせ、ドラマを数分見せれば、定量的に判断出来る。
これは、本当に素晴らしい論文で、この手法が広まれば、なんちゃってアスペは、相当数減るだろう。
当然、これですくい上げられない例も沢山ある。(例えば私) そんな場合に、手間の掛かるウエックスラーのテストをすれば良いのだ。
真面目に研究している研究者も居る。(と言っても、やっぱり海外の例なんだな)
【 この当時は、真剣に、誤診から来る「どう見ても違う自閉症」が、世の中に多く氾濫しているのかと考えていた。
しかし、現実には、本当に自閉症でも無いのに「アスペルガー症候群を演じたい」という人間が多い事を知った。
さらに、「統合失調症」のあるタイプは、その診断の「事実」すら、頭の中で作り上げてしまう事も知った。
つまり、彼らが、「アスペルガー症候群に診断されたい」と望む限り、インターネット上では、「なんちゃってアスペ」は、永遠に消えないと言う事だ。 このブログも含まれるが、インターネット上の情報を真に受けてはいけないと言う事なんだな。 】
(特捜部見てね)
2008/6/15(日)のブログ 復元記事
コメント:
面白いですね。とても興味深いです。
私はあまりドラマは見ないのですが、ニュースなどを見る時も、ほとんど画面を見ずに音声を聞いています。
この方が内容が頭に良く入ってくることに気づいたからです。
本のタイトルを忘れてしまったのですが、非自閉症の脳と自閉症の脳の画像を対比させて、人間を見ている時と物を見ている時の脳の活性(たしか血流量による測定)の様子を見たことがあります。
非自閉症の脳は両者で脳の活性化している位置が異なるのですが、自閉症の脳は同じ部分が活性化していました。つまり、人を見る時も物を見る時も脳の同じ部分を使っている事を表しました。
私は小学校低学年の時、担任の教師に「人を人とも思わない目で見る」と指摘されたことがあります。すごく恐い顔で。
何か関係あるのかないのか、未だに不明ですが。
子供の頃も、大人になっても、不可解なことばかりです。
【投稿者 笛 :2008年6月16日(月)08:10】
私は、診断はもらっていますが、ある意味で「それって一生治らないってことですか?」と思うと同時に、
「もしかしたら違うのではないか?」といまだに疑問にも思っています。
しかし、診断名もらったからといって別に人生が楽にはなりませんが、
「なんで自分は人と同じことが出来ないのか?」という受けとけ方が違ってきます。
同じ操縦法ではだめなんだね、という自覚が出てきます。
だったら診断をさっさと受けたほうがいいのでは?というのが私の意見です。
【投稿者 さかい :2008年6月17日(火)05:29】