過給系
SUPERCHARGER:FHI SPCHGR ASSY(14408KA120)/AISIN AMR.500+オリジナルプーリー
vivioと比べると車重があるためにパワーが無く感じてしまいます。新規格でボディーは大きくなったのに排気量はそのまま、という影響がもろに出ているわけです。燃費も良くしなくてはなりませんし...。セッティングがvivioと比べると中回転域重視なんですね。高回転は重苦しい状態でした。点火時期と燃調でだいぶ良くなりましが...。
一般に過給エンジンでパワーを上げる場合、手っ取り早いのがブーストアップです。ターボ車ではブーストコントローラーを使って、ノーマルの安全マージン分ブーストを上げることがよく行われているようです。スーパーチャージャー(以下スーチャ−)では構造が異なるためブーストコントローラーによるブーストアップはできません(コントロールはできそうですが。少なくとも削る方向では)。クランクプーリーとスーチャープーリー比、これを増速比といいますが、これをスーチャ−側が速くなるようにすればいいわけです。ブーストアップに向けて色々調べた結果、次のようなことがわかってきました。
○PLEOのスーチャ−はvivioに比べて大容量化されており、その分だけ最大許容回転数が下がっている。
(vivio:15000r.p.m、PLEO:10000r.p.m)
○市販されている1.2kプーリー(Φ55)では、だんだんブーストが上がらなくなる場合がある。
○ブースト1.0k以上でブーストリミッタが作動する。
○ブースト0.75k以上が3秒間続くと過給圧のリリーフが起こる。
○ノーマルECUはブーストアップ方向に対して濃い目の補正をする。
これらをふまえて作製するプーリーの仕様を決めるわけです。まず最大許容回転数は超えないようにしないといけません。Φ55プーリーでは最大許容回転数を大幅に越えることが予想されます。少し計算をしてみます。PLEOのクランクプーリーのΦはわからないので、vivioのEN07Zと同じと仮定して計算します。
RX-Rノーマル・クランク:スーチャ−=Φ97.5:Φ55 増速比=1.77 9000r.p.m時スーチャー→15930r.p.m! Max0.6k
我が家のRX-R・クランク:スーチャ−=Φ102.5:Φ55 増速比=1.86 9000r.p.m時スーチャー→16740r.p.m!! Max0.8k
なんと、vivioではノーマルでも最大許容回転数を超えています...ではPLEOではどうでしょうか?
RMノーマル・クランク:スーチャ−=Φ102.5:Φ76 増速比=1.35 7000r.p.m時スーチャー→9450r.p.m! Max0.65k
Φ55プーリー・Φ102.5:Φ55 増速比=1.86 7000r.p.m時スーチャー→13020r.p.m!!! Max1.2k
Φ55プーリーでは許容回転数を3000r.p.mも超えてしまいます!これでは壊れるのも無理ありませんね。許容回転数から逆算するとPLEOで許される増速比は1.43ぐらいまでとなるわけです。さらに逆算するとスーチャープーリーはΦ71.6までとなります。クランクプーリーΦ102.5と仮定しての話ですが...。以上のことからとりあえずΦ70のスーチャープーリーを作製することにしました。
材質:ジュラルミンだと軽くて強度も問題ないのですが、ちと値がはります。丁度よい丸い鉄が研究室に落ちていたので(爆)、それを使うことになりました)^o^(。なんと材料費0円!!。アルミでは強度に不安が残りますね。
左:右側の黒いプーリーがノーマル、左の装着済みが作製したプーリーです。鉄からの削りだしなので、ノーマルよりも重くなってしまいしました(T-T)。万一スーチャーが壊れたことを考えて、新品のスーチャーに作製したプーリーをセットしました。
右:新品スーチャー+オリジナルプーリーを取り付けた様子です。ノーマルのベルトでテンションプーリーの調節のみで取り付けできました。
結果:最大過給圧が0.65kから0.8kにアップしました。本当は0.9kを狙っていたのですが...しかし中間加速での力強さ等体感できるレベルです。S-AFCUで燃料を削っている(圧力を誤魔化している)ので、0.75kでのリリーフヴァルヴ作動もありません。燃調とのバランスを図りながら、Φ65を作製するか検討しようと考えています。
後日談:過給圧制御バルヴをカットすることで、過給圧制御が入らなくなり、結果最大過給圧は目標どおりの0.9kを達成しております。ただし欠点もあって、アイドル時+ウインカー点灯でアイドルが、ぶれます。今後改善策を検討していこうと思っております。