煌めきの海原を横に


<オープニング>


●煌めきの海原を横に
「集まってくれてありがとうな。来て貰って早々なんやが、依頼の説明をまずは始めさせて貰うで」
 神丘・崔(高校生運命予報士・bn0103)は、集まった皆に一つ頷くと共に、地図をホワイトボードに張り出す。
 長崎県……先日の吸血鬼艦隊の舞台となった所。
「佐世保港に侵攻してきた吸血鬼艦隊は無事に撃退し、影の城は海底に沈める事は出来た。本当に皆には感謝の限りや。だがしかし、そうも言ってられへん状況になってしまったのや……」
「攻略に失敗した艦隊が二つあるのは、皆も知っとると想う。『イワン・ロゴフ級揚陸艦』と、『シャンプレーン級戦車揚陸艦』の二つや。このゴースト達は、それぞれ海岸から上陸し、市街地へと向かっているのや」
「この数のゴースト達が一斉に市街地に入れば、小さな街の一つや二つ、全滅してしまう事やろう。皆に頼みたいんは『シャンブレーン戦車揚陸艦』から上陸した、妖獣戦車と妖獣達を迎撃して欲しいんや」
「戦乱の後、疲れている所本当にすまへん……しかし、時間が無い故、よろしく頼みたい」
 そう言うと、崔は更に詳しく、佐世保市高後崎周辺の地図を見せる。
 一面が森の高後崎地区……海岸線に走る道路を指さし伝いながら。
「上陸した妖獣戦車達は、多くの妖獣を引き連れたままにこの海沿いの道路を北上しとる。故に戦場となるのは……その行き着く先、俵ヶ浦町の当たりになるやろう」
「既に皆が到着する時には、この妖獣戦車達は、この俵ヶ浦町の市街地を攻撃している。既に……何人もの、罪もない人達は殺されてしまったようや……」
「……わいから言うのは申し訳無いんやが、妖獣戦車は大変な強敵や。それ故……一般人の救出まで手が回ることは無いやろう。その点は心に銘じて、この依頼に参加して欲しい」
 そしてそこまで言うと、崔は更に敵の情報について詳しく語り始める。
「敵となる妖獣戦車は一体、しかしその周りに多数の妖獣達が居る。その種類は熊、イノシシが一回り大きくなった妖獣がそれぞれ6体の、併せて13匹となる」
「回復手段は持ち合わせてはおらんが、皆体力が高く、主に気魄に偏った戦闘能力が特徴的や」
「又奴らは、建物を破壊する為に暫し同じ場所に留まり建物を破壊し続ける。それ故、他の地域住民の被害は無いのはまだ幸いなところや」
「敵の数は皆より多く、それぞれの能力も一回り強力な敵達となる。皆が力を合わせんと、勝つことは難しいやろう……その当たりは、良く認識した上で向かって欲しい」
 そして最後に。
「一般人に被害が出ている事……もうこれ以上の被害を出してはならん。皆には負担を掛けることになるが……どうか、よろしく頼むわ」
 と、崔は深く頭を下げた。

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参加者
帆波・聖(曼珠沙華の泪・b00633)
奈那生・登真(七生討魔・b02846)
鳳・流羽(門吏の符呪士・b03012)
霜月・神無(氷雪のカメリア・b04161)
羽鳥・達也(人呼んで殲滅剣鬼・b04291)
乾・蒼耶(蒼の癒手にして黒の葬者・b04792)
宮代・夏月(黒耀の使徒・b09502)
出雲・那美(梓弓の巫女・b24518)
黒鵡・那儀(少しでもあの人に近づきたい・b43348)
四条・禍月(往く先は風の向くままに・b51362)



<プレイング>

プレイングは1週間だけ公開されます。

帆波・聖(曼珠沙華の泪・b00633)
○心情
私達が招いた結果です
だから私たちで終わりにさせましょう!

○戦闘
「これで全部を終わりにします!」
後衛で攻撃と回復を行います
「冥府へと誘う符!」
残りHPの低い敵を優先して呪殺符を使い、
「快気へと促す符!」
味方の残りHPが三分の二以下になったら治癒符で回復します
敵の攻撃がこちらに向かうのが分かったら出来るだけ回避するようにし、
回避が難しければ防御してダメージの軽減を図ります
又、敵が前衛、中衛を突破して後衛へと向かってきた場合、
敵の残りHPに関わらず標的を後衛に進行している敵を優先して攻撃します
敵、特に妖獣戦車の動きをよく観察するようにし、
砲撃が来るのが分かったら味方に大声で知らせます。
「砲撃来そうです!!気をつけて!!」
砲撃目標になっているのが誰か分かるならその人に注意を呼びかけます
「散華なさい!」
と言って撃破します

「藤、前で頑張って…」
使役ゴーストの藤には中衛にて前衛の回復及び前衛に出ての攻撃
基本ヒット&アウェイの戦法で動いてもらいます
「回復を…!」
前衛の味方の残りHPが三分の二以下になったらぺろぺろなめて回復をしてもらい、
「火花お願い!」
回復の必要がないなら前衛にでてパチパチ火花でなるべく多くの敵を巻き込んで攻撃をしてもらいます
中衛時敵が前衛を突破して進行してきた場合足止めをしてもらいます

○終了後
瓦礫の街を眺めて物思いにふけります
「ごめんなさい…」
と無意識に呟いてしまいます

奈那生・登真(七生討魔・b02846)
戦後処理と言う奴ですね。
尤も、敗残の兵と呼ぶには強大な敵が相手の様ですが。

(眼鏡を外し、口調変更)

「勝って兜の緒を締めよ、勝ち切らない内なら尚更の事、か」

勝ちを収めた先の戦争を「完勝」へ導く為、
今一度、死力を尽くして掛かろうか。

○作戦
戦車の砲撃(爆発範囲)に当たる人数を減らす為、
前・中・後裔で少し距離を置いて布陣。

1.破壊済の廃墟の方向から攻め、建物の被害を抑制しつつ戦闘開始
2.中・後衛のBSアビで敵を足止め
3.突出して来た敵を前衛の迎撃+中・後衛の射撃で撃破、殲滅


●戦闘
俺は隊列前衛に回る。

布陣後、敵が俺達に構わず建物の破壊を続ける場合は水刃手裏剣改で
最大射程(20m)から攻撃、敵の注意を惹いて戦端を開く。

「ここが往生際だ、掛かって来いガラクタ共」

敵が接近or応射して来る間に黒燐奏甲で自己強化。

突出して敵の集中攻撃を受けない様に留意しつつ
後衛・鳳先輩の目標指示に従い、森王の槍奥義で負傷した敵群に
水刃手裏剣(雑魚妖獣には改→奥義、戦車には奥義)で追撃、
早急に敵の頭数を削る。

猪・熊戦車を駆逐したら、妖獣戦車を攻略。

「通行止めだ、行き先は冥土へ変更して貰おうか!」

攻撃アビ切れ後は通常攻撃【術式】で攻撃。

・回復
自身を含め、主に前衛メンバーのHPに留意。
味方後衛の回復アビを受けてもHP:7割未満の味方は黒燐奏甲で回復。


▲撤退
戦闘不能者が5人超で敵が未だ健在の場合、
黒燐奏甲で自己回復しつつ遅滞戦闘、撤退する。

鳳・流羽(門吏の符呪士・b03012)
■目的
敵・殲・滅☆

■準備
一応、崔くんが持ってる地図借りるか、コピーして持っていく。
あと、現場到着までの時間を逆算して、暗くなりそうなら、光量の大きな懐中電灯を持っていく。

■行動
町に入ったら建物の残骸や破壊音を頼りに、敵がいるだろう方向へ向かう。
破壊音が近付いてきたら、陣形を整えつつ慎重に距離を詰める。
可能なら、その間に強化を済ます。
戦場の理想は、前衛が並べて、左右に遮蔽物(回り込み防止)がある場所だけど…
近くになければ、現場でガチ戦闘だね。
現場がそんな感じの場所だといいなぁ…
「うわぁ、何かすごい音してる…」

■戦闘
配置は後衛。
初手はヤドリギの祝福を私と聖(b00633)ちゃんに。
その後、まだ敵との距離があれば茨の領域で足止めを試みる。
すでに前衛と接敵間近なら森王の槍を使用。
「改めて見ると、やっぱ多いねぇ…」

治癒符は全体見つつ、怪我の酷い人・回復が追いつかない人優先に。
ヤドリギは初手以外使わない気もするけど、余裕があれば奏甲持ちの人優先に使う。

・森王の槍の使用方法
基本は固まっている敵を狙い、範囲内に入るだけの敵を入れ攻撃。
また前衛と接敵している敵が多い場合はそちらを優先して攻撃する。
攻撃時には、どの辺りの敵を狙うか宣言する。
撃ち尽くしたら茨の領域に変更。
「あそこの、固まってる連中狙うねー」

あと、戦車が遠距離攻撃使わないか気を付けておく。
使うようなら隣と間隔開けておくよ。

■撤退
指示に従います。

霜月・神無(氷雪のカメリア・b04161)
【心情】
これが、対価なのだ。
この惨状こそが勝利の代償なのだと思うと、腹立たしく自然に目が険しくなる。
『仕方が無い』とは言いたくない。
そんな風に諦めたくは無い。
彼等は救えた命なのだ。
故に、心に刻む。
忘れるなと。

【準備】
懐中電灯

【戦闘】
明かりが必要なら電灯を灯す。

隠れられる場所があるならそれらを利用して背後をつく。
隠れる場所が無いなら、できるだけ気配を消して接近する。

中衛。
範囲爆発に巻き込まれにくくする為にやや散開ぎみに布陣。

初手で茨の領域で少しでも敵の動きを縛り、吹雪の竜巻で全体的に削っていく。

「凍えなさい。」

拘束アビが切れてきたら茨を掛け直す。
(効果範囲内に2体以上巻き込める時のみ)

前衛を抜けて中後衛へ向かってくる敵は速やかに排除する。
(近接神秘攻撃で)
散開した布陣なので、声を掛け合い連携を取る。
(例:前衛を抜けてきた敵を迎え撃ちます!や援護を!等)

大ダメージを受けたら雪だるまアーマーで回復。

攻撃&拘束アビを切らしたら、雪だるまで強化して前衛に移行。
雑魚から各個撃破。

<優先順位>
前衛を抜けた敵の排除>茨で拘束>動ける妖獣>拘束済み妖獣>妖獣戦車

【撤退条件】
味方の半数が戦闘不能となり、敵の状態やアビ残存数等から鑑みて戦闘を続行しても勝機が無いと判断した時。

【戦闘後】
「取りあえずこれで終わりですね。今回は・・・。」
これで済んだとは思いません、でも今この瞬間だけは犠牲者に追悼の祈りを。

羽鳥・達也(人呼んで殲滅剣鬼・b04291)
【陣形】
前衛・中衛・後衛・囮役に分かれて行動
自分は前衛として参加
※なお、戦車の爆発範囲攻撃を警戒し各自の間隔を適度にあける

【行動】
それぞれ打ち合わせ通りの陣形に分かれ
可能であれば敵の背後をとってから戦闘を開始

まず初手は暴走黒燐弾で攻撃
その後、黒燐奏甲と森羅呼吸法で自己強化して近接戦持ち込む

ただ敵がかなりの強敵という事や
今回は味方との連携が鍵となるので極力無理な攻めは行わず、
互いに味方などに声を掛け合って連携をとりながら
スピードを生かしながら積極的にアビリティを使用して
確実に一匹ずつ倒していくように心がける
※ただしここぞという場面や味方がピンチの場合があれば多少無理をしてでも攻める

【敵への攻撃優先度】
妖獣(熊・猪)>動けない妖獣>戦車

【撤退条件】
戦闘不能者が半数以上で撤退

【アビリティ】
■獣撃拳奥義
⇒攻撃手段として積極的にしようしていく

■森羅呼吸法
⇒自己強化&回復手段として使用
※使用する場合は敵から一旦距離を置くようにする

■黒燐奏甲
⇒自己強化&回復(味方で危険な者がいれば)使用

■暴走黒燐弾
⇒敵が密集している場所があればそこへ向けて使用する

乾・蒼耶(蒼の癒手にして黒の葬者・b04792)
どれだけ後悔しても時間を戻す事は叶わない……
ならば、今はその事は忘れ敵を倒す事に全力を尽くしましょう
今度こそ後悔しない様、何よりこれ以上嘆く方を増やさない為にも

行動】
ベルトに懐中電灯を括りつけ灯りの確保
可能なら妖獣達の後を追う様に市街地へ
せめてこれ以上被害が出る事は阻止したいですし、ね……

戦闘】
前衛
攻撃時は連携を意識

敵を発見したら遠距離(20m弱)から皆さんとタイミングを合わせ、可能な限り敵を巻き込む様に龍撃砲を放ちます
その後は前衛として龍尾脚を中心に攻撃を
妖獣戦車の範囲攻撃を警戒し、適度に散開
ですが、敵の数が数ですので突出し過ぎたり孤立したりしない様に自身も充分留意し、他にもそのような方が出れば声掛けして注意を促します
また集中攻撃を受けそうな方がいれば龍撃砲を放ち、敵の牽制を試みましょう
優先順は、妖獣>足止めされた妖獣≧戦車
鳳さんに倣い敵を攻撃します
ただ、そうする事で敵が前衛を突破しそうであれば可能な限りそちらの足止めをしましょう
「これ以上の貴方方の好き勝手にはさせません」

敵の攻撃は体捌きを駆使して回避を
回避が不可能であればダメージが少しでも少なくなる様受け流しを

HP6割以下で他の方の回復が間に合わなければ治癒符使用
ただし自身の場合はHP5割以下で使用
「そう簡単に倒れる訳にはいかないんですよ」

撤退条件】
他の方に従う
自身が重傷を負っていなければ速やかに撤退できる様殿を務めましょう

宮代・夏月(黒耀の使徒・b09502)
事前に行動に齟齬が無いか確認
有った場合は他の方に合わせます

【心情】
あの時選んだ選択肢に後悔はしていませんが…この無残な光景を見ると、心が痛みますね…
…これ以上の被害の拡大は、絶対に止めましょう

【行動】
陣形を組んだ状態で妖獣に接近(後衛の遠距離攻撃がギリギリ相手に届くくらいの距離)し、遠距離攻撃を仕掛けます
私は前衛に位置し、妖獣を抑えます

妖獣は建物の破壊に勤しんでいる様なので…なるべく気付かれないように接近し、可能であれば強化を掛けてから攻撃を仕掛けたいです

お互い声を掛け合って連携をとります

【戦闘】
初手は遠距離攻撃で奇襲を掛けます

行動優先順位:
前衛でHP4割以下の方(自身含む)へ奏甲>鳳さんが指定する敵を攻撃>最も近い敵を攻撃>後衛に向かう敵に闇手
・前衛として、妖獣を後ろに通さないよう壁になる位置取りを常に心掛けます
・攻撃はなるべく防御・回避するよう心掛けます
・黒影剣と闇手は状況に応じて使い分けます
・余裕があれば奏甲や旋剣で自己強化を掛けます


「消えなさい…霧が晴れる様に、跡形も無く」
招かれざる客達には、速やかにご退場願いましょうか


戦闘後:
無駄だと理解はしていますが…瓦礫の下に埋まっていても、生きている人が居ないか探してみます
…何かせずには居られないでしょうから

帰り際、ひと時眼を閉じて黙祷を捧げます


撤退時:
戦闘不能者を担いで、追撃をかわしつつ撤退します

【性格】
穏やかで冷静です
呼び方:苗字+さん

出雲・那美(梓弓の巫女・b24518)
■心情
先日の戦争
確実な作戦遂行の為とはいえ
敵の上陸を阻止出来なかったのは
私たちの責任ですわ
そのせいでこんなにも被害が…
もうこれ以上はやらせませんの!

■準備
ヘッドライト

■隊列
前衛:奈那生、羽鳥、乾、宮代、四条
中衛:霜月、黒鵡、真グレモラ
後衛:帆波、出雲、鳳

戦車の爆発範囲攻撃を警戒し
仲間同士の間隔を適度に開ける

■攻撃優先度
妖獣(熊・猪)>動けない妖獣>戦車

■作戦
仲間と共に至急現場へ

現場に近づいたら
全員の照明を絞って隠密行動

可能なら妖獣の背後を取り
遠距離での奇襲開始
遠距離攻撃出来ない者は自己強化

前衛及び中衛が
妖獣を防ぐ盾となりつつ
BS攻撃で敵を行動不能にし
鳳さんの指示に従って
敵を集中攻撃して各個撃破

攻撃時は
仲間と声掛けにより意思統一を図り
敵の攻撃に対して仲間同士助け合ったり
攻撃を当てやすくする為
仲間と同時攻撃等を仕掛ける

■戦闘
奇襲時は『破魔矢』
「我が一矢に、魔を討ちし草薙の力をッ!」

戦闘時は
最初に『白燐奏甲』を自己強化
「八百万の神々よ、我に力を貸し与えたまえ…」

その後
『祖霊降臨』による回復をメインに行動
「高天原の神々よ、彼の者に加護をッ!」

残りHPの少ない者を優先して回復
また他の回復役と『声掛け』で連携し
回復の無駄を出来るだけ無くす

前〜中衛を敵に突破された場合
後衛でもHPの高い私が他の後衛を庇う

余裕があれば『破魔矢』で攻撃

■撤退条件
戦闘不能者半数以上で
残存戦力による敵の殲滅が困難な場合

黒鵡・那儀(少しでもあの人に近づきたい・b43348)
【心情】
破壊された街見て脳裏に浮かぶのは生れ育った隠れ里
一人生残ったあの襲撃跡の様で…呆然となり涙ぽろり
仲間の声で我に返り、あの時は“あの人”が助けてくれた
今度は私が街の人達を助ける!と心に強く誓う

【作戦】
既に破壊された側、敵の背後から近寄り極力街に被害出さぬ様戦う
BS状態でない敵優先で集中攻撃し一体ずつ確実に倒す
猪と熊優先
戦車の範囲攻撃対策は纏り過ぎない事
個人的に、もしまだ海が近いなら海岸沿い道路迄誘導する方が敵の移動を制限できる気がするが相談の結果それはなし
撤退条件は他PCに従うが追詰められたら海側へ逃げるのが良い?

【戦闘】
【八卦迷宮陣】で敵を足止めし一度に戦う敵数減らすのが役目
敵を極力範囲内に納める為最初は前衛寄り中衛
【八卦迷宮陣】使い切る迄使用
その後【ライカンスロープ】で強化し前衛で通常攻撃
HP低い敵優先で狙う
こまめに回復
【八卦迷宮陣】使う時は手広げ地面に密着させ「術、いきます!」で発動
半数以上移動不能にできたら嬉しい

【装備】
今回は強敵な上に多数
逸早く足止めし接敵数減らす必要ある
その為に速さ重視で普段使わない武器にした
攻撃力高い敵だからHP重視の普段着ない防具にもした
“あの人”が残してくれた長槍や着物しか使った事なく不安だが不安を押し殺して戦うのも決意の表れ
感情活性した人と連携し巧く戦える様頑張る

【戦闘後】
「もっと早く来れず御免なさい」
街の惨状と瓦礫に埋もれてるだろう被害者想い黙祷

四条・禍月(往く先は風の向くままに・b51362)
…街で暴れる妖獣戦車が相手、か。
原初の吸血鬼どもめ、厄介なものを残していってくれる…
止められなかった自分も不甲斐ないと言えば不甲斐ないが
今はそんなことを言っている暇はない。
早急に撃破してこれ以上被害を出させないようにせねばな。

【行動】
念のためヘッドライトなど照明器具を持っていく。
自分は前衛で行動
敵を発見次第位置に付き旋剣の構えを使用して自身を強化。
その後ダークハンドにて遠距離から攻撃開始
皆と同じ敵を狙い集中砲火を浴びせるよう心がける
妖獣戦車の砲撃には注意しておき纏めてくらわないように立ち回る
近接して来た場合は黒影剣にて攻撃
これも皆と同じ敵を狙い確実に敵の数を減らしていくよう心がける
指示が飛んだ場合は指示された敵を最優先で攻撃する
HPが3分の2以下になった場合は旋剣の構えにて回復
出来る限り戦況は把握する様にし、陣形・敵の行動で気が付いた事があったら全員に伝える


【口調・雰囲気など】
普段はお調子者で陽気
しかしイグニッション時は冷徹で感情をあまり表さなくなる




<リプレイ>

●残滓の中に
 崔の話を聞いた10人の能力者達。
 彼らの向かうは、九州は佐世保湾の海岸線に連なる佐世保市高後崎周域。
 海岸線が美しく煌めく街角は、このような依頼でも無ければのんびりと過ごしたい美しい光景。
 しかし……今回はそのような事は言っていられぬ状況である。
 この高後崎の海岸線を進むのは妖獣戦車達。
 そして彼らが破壊せしは、目の前にある、一般人達の家々……。
「……これが、その爪痕と言うのか……」
 半ば呆然気味に呟くのは、羽鳥・達也(人呼んで殲滅剣鬼・b04291)。
 妖獣戦車達に壊された家々は、もう既に元の面影などは微塵もなく、徹底的に壊されていた。
 そんな光景を見つめなければならないのは……本当に辛く、黒鵡・那儀(少しでもあの人に近づきたい・b43348)も……。
(「……この光景……私の、隠里に似ている……。あの時の、あの襲撃……」)
 その涙腺からは一筋の涙を流し、言葉を紡ぐ。
「これが……対価なのだ。この惨状こそが、勝利の代償なのだ……」
 霜月・神無(氷雪のカメリア・b04161)が、那儀の肩を叩きながら一言。
 能力者達が選択した結果は、この妖獣戦車および、リリスとリビングデッドを上陸させる結果となった。
 銀製館学園の選択の結果であり、その爪痕は……覚悟はしていたものの、思ったよりも能力者達の心へと傷をつける結果となったのは、言うまでもない。
「あの時選んだ選択肢には後悔していませんが……この無残な光景を見ると、心が痛みますね……コレ以上の被害の拡大は、絶対に止めなければ」
「そうですね。どれだけ後悔しても、時間を戻す事は適わない……ならば、今はその事は忘れて、敵を倒すことに全力を尽くしましょう。今度こそ、後悔しない様、何よりコレ以上嘆く方を増やさない為にも」
 胸に手を当てながら言葉を紡ぐ宮代・夏月(黒耀の使徒・b09502)に、乾・蒼耶(蒼の癒手にして黒の葬者・b04792)が頷く。
 そして出雲・那美(梓弓の巫女・b24518)と、帆波・聖(曼珠沙華の泪・b00633)も。
「先日の戦争、確実な作戦遂行の為とはいえ、敵の上陸を阻止出来なかったのは私達の責任ですわ。そのせいでこんなにも被害が……もう、コレ以上はやらせませんの!」
「ええ。私達が招いた結果です。だから私達で終わりにさせましょう!!」
 と気合いを入れる。
 選択した結果を元に戻す事は出来ない。だからこそ……今、能力者達は自分たちで出来る事をしようとするしか、その解決手段は無い。
 それこそ……この妖獣戦車達の前に立ち塞がり、打ち砕くことなのだから……。
「……街で暴れる妖獣戦車が相手とはな。原初の吸血鬼どもめ、厄介なものを残していってくれる……」
「そうですね。まぁ……戦後処理と言う奴ですね。尤も、敗残の兵と呼ぶには強大な敵が相手の様ですが……」
 四条・禍月(往く先は風の向くままに・b51362)に、奈那生・登真(七生討魔・b02846)が頷く。
 そして更に登真は眼鏡を静かに外し。
「勝って兜の緒を締めよ、勝ちきらない内ならば、尚更の事、か……勝ちを収めた先の戦争を、完勝へと導くためにも、今一度、死力を尽くして掛からなければなるまい」
「うん。そうだね。ふふふ……敵・殲・滅☆ だよ、ね」
 鳳・流羽(門吏の符呪士・b03012)がにこりと微笑み、禍月、神無は……真摯な顔で。
「ああ……止められなかった自分もふがいないと言えばふがいないが、今はそんな事を言っている暇は無い。早急に撃破して、コレ以上被害を出さないようにせねばな」
「『仕方がない』とは言いたくはない。そんな風に諦めたくは無い。彼らは救えた命なのだから……心に刻もう、忘れるな、と……」
 そんな仲間達の言葉に対し、一人……目を閉じ涙を流す那儀。
「……ん、大丈夫か?」
 と、達也がその肩を優しく叩くと、那儀は……涙を拭いて。
「……あの時は、『あの人』が助けてくれた。だから今度は……私が街の人達を、助ける……!」
 その過去に潜む経験をバネにするべく、気合いを入れる彼女に流羽は。
「うん。頑張ろうね」
 と、彼女を包み込むように微笑み、その手を握りしめた。

 そして能力者達は、更に急ぎ妖獣戦車の被害跡を追いかける。
 程なくして……妖獣戦車の姿が見え、既に妖獣戦車が徹底的に家を破壊している。
「うわぁ……何か凄い音してるね……」
「そうですね……でも、コレ以上被害が出る事は、何としても阻止したいですね……」
 流羽に頷く蒼耶。
 幸か不幸か、今のところ妖獣戦車達は家の破壊に注視しており、こちらの到着には気づいていないようである。
 しかし……周りに隠れるところがあるか、と言われると……。
「奇襲を仕掛けようか、と考えましたが……少々厳しそうですわね……」
「ええ……まぁ、仕方在りませんが……」
 那美に夏月が頷く。
 勿論この場で待っていれば、その隙は生まれるかもしれない。
 しかし……コレ以上の破壊を許してはおけないのも事実……。
「こうなれば……仕方在りません。体勢を整えた後、突撃しましょうか」
「了解です」
 聖に頷く登真。
「……八百万の神々よ、我に力を貸し与え給え……」
 それぞれイグニッションし、那美を始めとして各自自分自身への強化を掛け、能力を高める。
 一回りの強化を施した後、全員は声無く頷き合うと。
「では……行きましょう!」
 聖の号令に合わせ、能力者達は一斉に突撃を仕掛けた。

●全てを祓う為
「ターゲットロックオン……これで全部、終わりにします! 冥府へと誘う符!」
 かけ声一つ、そして妖獣戦車達を射程距離ぎりぎりに抑えた位置にて、聖は呪殺符を最後尾に居る猪妖獣に投げる。
 不意打ちの攻撃をまともに受ける猪……しかし、すぐに能力者達の方に向き直ると共に、威嚇の鳴き声を唸らせる。
 敵は妖獣と戦車を合わせて13体……能力者達の数よりも多い。
 無論、それで怯むような能力者達ではないが……妖獣戦車の体躯は己達の何倍もの体躯を誇り、大変強力な威圧感を感じざるを得ない。
「いいか……ここが往生際だ。掛かってこい、ガラクタ共」
「コレ以上、貴方方の好き勝手にはさせません。好き勝手にしたいのであれば、僕達を倒してから行く事ですよ」
 登真、蒼耶二人の宣言に対し、妖獣戦車は巨体をこちらの方に向けてくる。
 丁度13体の敵が範囲内に収まる事を確認すると共に、那儀は。
「術、行きます!」
 手を広げ、地面に密着……即座に八掛迷宮陣を展開。
 次々と妖獣戦車達に掛かる拘束攻撃……しかし。
『ウゥウウ……!』
 大きな巨体を強く振り回し、その拘束を力尽くで逃れる妖獣戦車。そして続けてその口元を大きく開くと……その場所に、力が集中していく。
「……砲撃来そうです!! 気をつけて!!」
 聖の叫びに頷き、前衛……登真、達也、蒼耶、夏月、禍月の五人は一つ前に出る。
 その次の瞬間、口元から放出されるエネルギーの珠は、夏月の下で大爆発を起こす。
 武器を使い、その爆風を受け流そうとするが、強力な威力は爆発。
 事前に話し合った結果、ある程度散開した陣形を取ってはいたが、まだこの距離では不足のようで。
「うぐ……っ」
「大丈夫ですか? 高天原の神々よ、彼の者に加護をッ!」
 那美が即座に祖霊降臨で、一番のダメージを受けた夏月を回復。
 重ねて流羽が左の禍月を治癒符で癒し、聖も右の蒼耶を癒す。
 完全回復まででは無いが、一息付ける程度まで回復すると共に。
「妖獣戦車を倒すのにも、体力が多いだろう。まずは周りを早々に片付けましょう。鳳さん、対象指示を頼む」
「私? 了解……まずは手前のクマからよ!」
 登真に頷き、流羽が狙いを定める敵を指示。
「消えなさい……霧が晴れる様に、跡形もなく……招かざる客達には、速やかにご退場願いましょう」
 夏月と禍月の二人はダークハンド、蒼耶は龍撃砲、そして登真は水刃手裏剣で、多少の距離を取った状態にて攻撃。
「凍えなさい……!」
 一方達也は、暴走黒燐弾で全ての敵を巻き込んだ攻撃を繰り出し、加えて神無も吹雪の竜巻で全体の体力を削りとっていく。
 それら能力者達の攻撃に続き、敵側妖獣達も素早く動き、攻撃の牙を剥く。
 鋭い爪でなぎ払い攻撃を仕掛けるクマと、素早く突進し、ヒットアンドアウェイの攻撃を取る猪の二種の妖獣。
 妖獣戦車のダメージを回復したものの、妖獣達の攻撃もまた熾烈であり、その体力はまた削られていく。
「藤、前で戦って、皆を回復して!」
「もきゅ!」
 聖の言葉を受けて、彼女の真グレートモーラットの藤は中衛に出て、ぺろぺろなめるでその体力を回復。
 まだ危険な状況であるのは変わりはないが……幾分の安心感はある。
 そして2ターン目。先手を取るのは妖獣戦車。
 再び砲撃体勢を取り……前衛陣の立つエリアに爆発を炸裂させる。
 先ほどの攻撃から導き出した回避方法を取る前衛陣。
 0とは行かないが、ある程度ダメージの軽減をさせる。
「よし……」
 頷く達也。反撃の一撃を逆に仕掛けると共に、後衛に立つ流羽も。
「そこの固まってる連中を狙うねー」
 と、森王の槍での攻撃を加える。
 能力者達の範囲攻撃の雨に、確実にダメージを与えられていく妖獣達。
 勿論能力者達の攻撃の後、妖獣達も攻撃を仕掛けてくる。
 猪はその体を震わせながら、厄介な中衛、後衛の能力者達への突破口を開こうとするが。
「通しはしない……絶対に、な」
 達也を始め、前衛達は相互に間を通過しようとする妖獣を牽制し、それ以上踏み込ませぬようにする。
 そしてその間に神無も。
「その場に留まりなさい」
 と、茨の領域で妖獣戦車達の動きを拘束に掛かる。
 戦車に対しての効きは悪いが、それ以外の妖獣に対しては、一定以上の効果を与えている。
「ある程度の動きは神無ちゃんのそれで塞いで! 残る皆で、動ける妖獣を一匹ずつ倒していくよ!」
「了解しました」
 流羽の言葉に頷く夏月。
 妖獣戦車の動きは特に注意が必要ではあるが、それだけに意識をとらわれていては妖獣をも倒す事は不可能な訳で。
 能力者達は、持久戦の様相を覚悟しながらも、全力攻撃で以て、妖獣戦車達に立ち向かうのである。

「ふぅ……よし、動ける妖獣らは全て倒したな」
 溜息を一つつきながらも、その疲弊した意識を再度奮い立たせる禍月。
 茨の領域で足止めされた3体の妖獣と、妖獣戦車を残すのみとなった能力者達。
 しかし……全力を以ての攻撃は、残るアビリティの数も心許なく、一瞬でも気を抜けぬ戦況となっていた。
「事態は厳しい……でも、私達は負けるわけにはいきません……そうですよね、皆さん」
 聖の言葉に頷く仲間達……皆、まだ希望まで失っている訳ではない。
「妖獣戦車は後回しにして、動けない妖獣を続けて倒そう」
「解った」
 前衛陣で頷き合うと共に、残る三匹の妖獣の下へ。
 当然すぐ後ろには妖獣戦車の姿……危険度は跳ね上がるが、怯む余裕も無い。
 前衛五人の全力攻撃で、一匹、二匹、三匹と妖獣を打ち崩していく中……妖獣戦車はうなり声を上げる。
 そして次の瞬間……素早い動きで以て、蒼耶に向けて突撃を仕掛ける妖獣戦車。
 吹き飛ぶ体……その体を抑えたのは那儀と那美の二人。
 大きなダメージは受けたものの、即座に那美が祖霊降臨での回復を行い、再び蒼耶の前に。
「……そう簡単に倒れる訳にはいかないんですよ。打ち倒す迄は……!」
 その目には、何にも負けないという光。
 蒼耶だけではない。周りの仲間達も……この戦いに負ける事は出来ない、その意思を纏った光。
「この場で消えろ……!」
 前衛達は、妖獣戦車の周囲を完全に取り囲み、身動きを取れないようにその行動範囲を狭める。
 そして……。
「行きます。我が一矢に、魔を討ちし草薙の力をッ!!」
 那美の破魔矢が空高く舞い上がり、妖獣戦車の体を打ち抜く。
 重ねて流羽の森王の槍、聖の呪殺符が動けぬ妖獣戦車に決まると、大きな叫び声を上げる。
「これらの攻撃は効いているようね。ならば……これで凍え死になさい」
 神無の吹雪の竜巻、達也の暴走黒燐弾が妖獣戦車を包み込んでいく。
 暴れる妖獣戦車……そして、挽き潰しの攻撃を幾重にも仕掛けて来るが、吹き飛ぶ体を中衛、後衛の仲間達は確実に抑え込む事で……その包囲網の隙間を作りはしない。
 ほぼ全ての仲間達が、アビリティを使い切り……そして。
「これで終わりだ……!」
 禍月の黒影剣の一撃が、妖獣戦車の体を一刀両断にすると……妖獣戦車は断末魔の咆哮を辺りに響き渡らせながら、その場に倒れていった。

●傷跡
「……終わりました……か……」
 戦い始めてから、一時間ほどが経過した頃。
 能力者達は全力を使い切った状態ではあるが、どうにか妖獣戦車達を倒した。
 体もボロボロ、体力も残り少ない……自分たちよりも幾重にも強力な存在と戦い、こうして勝利を収められたのは、皆の一致団結した力があってこそだろう。
「とりあえず、これで終わりですね。今回は……」
「ええ……」
 神無、那美の言葉に頷く仲間達。しかし……能力者達の目の前には、まるで竜巻が通り過ぎた跡のような……崩壊した家々。
「……ごめんなさい……」
 無意識に呟く聖……その言葉に頷く那儀も。
「本当……もっと早くに来れずに、ごめんなさい……」
 と、街の惨状に謝罪の言葉を紡ぐ。
 自分達、銀製館学園の選んだ選択。多数の犠牲者を出してしまった選択肢。
「……」
 その悲しみを心に秘め、夏月は……そのボロボロの体を気合いで立ち上げ、そして……壊れた家の残骸を除ける。
「……何をしているのですか? 夏月さん」
「……まだ、瓦礫の下に埋まっていて、生きている人がいるかもしれない。だから……探したいんです」
 辛そうに言葉を紡ぐ夏月。
 妖獣戦車に踏みにじられた命……この瓦礫の下に埋まり、芽を残している可能性は殆ど無いだろう。
 しかし、探さずにはいられなかった。
 謝罪、贖罪……様々な意識が浮かんでは消えていく。そして……唯一残るは、生存という一筋の光な訳で……。
 ……しかし、その光は無残にも閉ざされる。生存者の影は……一つもなく。
「……悔しいですわね」
「そうだね……」
 那美、流羽の言葉……そして犠牲者となった街の人の骸に向けて、皆手を合わせ……彼らの冥福を祈る。
 空は朱色に輝き始める時刻……そして、空の太陽は、山の稜線に消えて……散り際の一際強い輝きで以て、能力者達を包み込む。
「……帰りましょう。まだ……私達には、やらなければならない事があります」
「そうだな……」
 聖の言葉に登真は頷き、再び眼鏡を掛ける。
 美しく煌めく太陽の光が、山に隠れて見えなくなるまで……村人達の冥福を祈る。
 そして……次なる戦いに向けての意識を心に宿し、海岸線に煌めく帰路を歩くのであった。


マスター:幾夜緋琉 紹介ページ
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知 的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2010/01/04
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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