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長野県内ニュース

無登録FX、数億円出資か 甲信越3県で会員は600人 1月6日(水)

 札幌市の投資関連会社「オール・イン」が金融庁に無登録で外国為替証拠金取引(FX)に関与し、全国約2万人の会員から100億円超を集めたとされる事件で、長野、新潟、山梨3県だけで会員は約600人に上り、出資総額は少なくとも数億円とみられることが5日、長野県内の関係者への取材で分かった。県内の会員の中には「入会時の説明と違う」として、同社に出資金の返還などを求める損害賠償請求訴訟を検討する動きも出ている。

 長野市には、3県の会員が集まる「甲信越事務局」などと呼ばれる拠点が置かれている。関係者によると、会員や元会員はそれぞれ数十万〜数千万円を出資しており、「出資総額は最大数十億円に膨れ上がる可能性もある」という。

 北海道警は昨年7月、同社が2007年以降、登録せずに金融商品取引業を営み、高配当をうたって資金集めをしたなどとして、金融商品取引法違反(無登録営業)と特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで札幌市の本社や関係先を家宅捜索。社長らを任意聴取するなど捜査している。

 オール・インが会員勧誘時に渡した「概要書面」や県内の関係者などによると、同社は「FXで毎月20%の利益が得られる」などと会員を勧誘。独自開発したとするFXの自動売買ソフトを月1万8千円で会員に使わせた上、地中海・キプロスにある電子マネー業者の口座に1口当たり最低10万円の出資金を送金させたという。

 だが、県内の会員らによると、08年秋ごろから配当が止まったり、新しい会員には配当が全くなくなったりした。

 一方、会員には新たな会員を獲得すると「ボーナス」と呼ぶポイントが与えられ、換金も可能な仕組みがあり、同社は連鎖販売取引(マルチ商法)だと認めた上で、勧誘の際はその旨を説明するよう求めていたという。

 全国では元会員らが同社に出資金返還を求め東京地裁などに提訴。大阪地裁は昨年12月24日の判決で、原告の元会員31人に計1億1500万円を支払うよう同社に命じた。

 同社代理人の藤勝辰博弁護士(東京)は取材に対し、「(オール・インに)返還義務があると考えており、各訴訟で和解したい。弁護士としても実態解明に協力したい」と話している。

 県消費生活室によると、北海道警による家宅捜索が報じられた昨年7月ごろから消費生活センターへの問い合わせが増え、今月5日までに計14件に上った。「出資金が返還されない」といった内容で、被害弁護団(東京)を紹介するなどしているという。

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1月6日(水)の県内ニュース

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