駅の周辺案内図に携帯電話を近づけると、地図を携帯電話の画面に取り込めるサービスが、広がり始めた。駅の周辺案内図で95%のシェアを持つ広告会社「表示灯」(名古屋市)が提供する「ナビタッチ」というサービスだ。現在は36駅だが、同社は全国への拡大を目指している。
「駅の案内図を持ち歩けたらいいのに」という声を受けて開発した。非接触ICチップを内蔵し、電子マネーでの支払いなどができる携帯電話「おサイフケータイ」であれば、初期設定や会員登録なしで、地図を取り込める。サービス自体は無料。通信料も、地図を見るだけならば、1円かからないとしている。
サービスは昨年2月、JR長崎駅を皮切りに開始。首都圏や大阪のJR駅、福岡市の地下鉄天神駅など、これまでに36駅、53カ所の案内図に導入した。表示灯は、全国2300駅の2700カ所に案内図を設置しており、順次、ナビタッチを導入していく方針だ。
また、駅だけでなく、観光地の施設でのサービス提供も進めている。9月には、箱根の旅館や日帰り温泉、土産物店、美術館など三十数軒に、小型の専用装置を設置。携帯電話を近づけると、周辺の地図や観光情報を取り込める。東京・青山の商店街も導入を検討しているという。
新規事業担当の松澤祥司取締役は「割引クーポンやポイントの提供と組み合わせれば、地方の商店街の活性化にも役立つ」と話している。(木村裕明)