2009年12月15日19時56分
ペットボトルに入った液体爆発物を検知する装置。近赤外線を照射して液体の成分を解析する=関西空港、千葉正義撮影
ペットボトルの中に液体爆発物などの危険物がないかを近赤外線で検知する装置の試験が15日、関西空港の保安検査場で始まった。ガソリンなどの可燃物の検知装置はすでにあるが、国際テロで使われるようになった液体爆発物の検知装置は、実用化できれば世界初となる見通しという。
現在、国際線ではすべての液体は100ミリリットル以下の容器に入れ替える必要があるが、高精度で危険物を判別できるこの装置が普及すれば、保安基準が緩和され、ペットボトルの持ち込みも可能になるかもしれないという。
装置は大阪大と農機具メーカー「クボタ」が共同開発。ペットボトルを装置に差し込むと近赤外線が照射され、約100種類の波長を解析して液体の種類を数秒間で判別する。糸崎秀夫・大阪大大学院教授は「イベント会場などでもテロ対策に応用できる」と話す。