最後の稽古総見…内館さん舌鋒鋭く…朝青龍は労いの言葉

稽古総見で横綱朝青龍を見る内館牧子氏（右） Photo By 共同

　大相撲初場所（１０日初日・両国国技館）の横綱審議委員会（横審）による稽古総見が５日、東京都墨田区の両国国技館にある相撲教習所で行われ、女性で初の横審委員になった脚本家の内館牧子氏（６１）が最後の稽古総見に出席し、辛口に批判してきた横綱朝青龍の稽古も見届けた。

　初場所後の会合で５期１０年の任期を終える内館委員。熱心な好角家で、角界の伝統を重んじてきた。それだけに、朝青龍関が“サッカー問題”を起こした後は「わたしの中では引退した人」と切り捨て、土俵でのガッツポーズなどに対して厳しい意見をぶつけてきた。

　「相撲を知っていれば、ガッツポーズがいいわけがない。朝青龍はプロのスポーツ選手としては超がつく一流だけど、相撲道という部分では…。ビシッと言わない師匠と協会がいるから、いつも私が一人で言ってるみたいになる」と、舌鋒の鋭さは変わらなかった。

　昨年夏場所前の稽古総見では、病気から復帰した内館委員に朝青龍関が歩み寄り、握手して祝福した。この日はこうした触れ合いはなかったが、朝青龍関は「長い間お疲れさまでした。僕はもう少し頑張るので、アウトサイドからよろしくお願いします」と、独特の言い回しで思いを口にした。

[ 2010年01月05日 18:27 ]