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復活狂言で大凧宙乗り 菊五郎、伝説の盗賊を上演 来月3日から

2009年12月13日

写真拡大「旭輝黄金鯱」について語る尾上菊五郎

 名古屋城の金のしゃちほこのうろこを盗んだとされる伝説の盗賊が主人公の狂言「旭輝黄金鯱」(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)が、来年1月3日から東京・三宅坂の国立劇場で上演される。主演の尾上菊五郎が大凧(おおだこ)に乗って飛ぶ宙乗りに、水を使った立ち回りなど、楽しい趣向がいっぱいだ。

 時は室町末期。盗賊・柿木金助の野望を、尾張・小田家のお家騒動などと絡めて描く。天明年間に大坂で初春狂言として初演された並木五瓶作「けいせい黄金●(こがねのしゃちほこ、●は魚へんに粛の正字)」が原作だ。人気の題材だったが、大正期以降は上演が途絶えていた。

 「話が派手で壮大」と菊五郎。「ただの宝取りものではなく、一本芯が通っていて面白い」と、復活に取り組んだ。複雑な人間関係と物語を大胆に改変。原作にはない、しゃちほこを盗み出す場面を書き加え、菊五郎自ら宙乗りを行う。

 ここ10年ほど、菊五郎は国立劇場で復活狂言に取り組んでいる。「初日があく寸前まで台本が変わるなど毎回大変だが、しかめ面してもしょうがないから楽しくつくろうと」

 1月27日まで。ほかに田之助、彦三郎、時蔵、松緑、菊之助らが共演。1500〜1万2千円。電話0570・07・9900(劇場チケットセンター)。(増田愛子)

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