自閉症 感情の神経機能低下が関係 脳断層撮影で浜松医大
1月5日15時1分配信 毎日新聞
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健康な人(上)と自閉症患者の脳の断面を写したPET画像。それぞれのグループの平均値を表し、脳を上部から8断面写した。健康な人の脳では、セロトニン神経のたんぱく質がより多く働いているため明るく見える=浜松医科大精神神経医学講座提供 |
自閉症は発達障害の一つで、「相手の気持ちが読めない」「自分の気持ちを伝えられない」「強いこだわりを持つ」などコミュニケーションや社会性の低下が特徴。程度や症状には幅があるが、小学生以下では50〜100人に1人の割合で患者がいると推定される。原因は特定されておらず治療法もないため、「育て方が悪い」などの誤解が今も根強い。
研究チームは、18〜26歳の男性自閉症患者20人と健康な男性20人の脳を、研究目的に限定した専用のPETで撮影した。分析の結果、感情などを伝える「セロトニン神経」内部で、神経伝達物質のセロトニンを取り込むたんぱく質の働きが、患者の脳全体で健康な人より、平均で3割低くなっていた。中でも他人の気持ちを推し量る部位などでの機能低下が目立った。
自閉症の原因については、関連する遺伝子が複数指摘されており、チームはこれらの遺伝子の異常が、今回分かった神経の障害を起こしている可能性があるとみている。
チームの森則夫・浜松医科大教授(精神神経医学)は「自閉症は育て方とは関係なく、神経に障害が存在することが明確になった。治療・予防につながる標的が見えた意味は大きい」と話す。【永山悦子】
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最終更新:1月5日17時28分
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