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「山の神」脚光は凶か吉か 長距離界のガラパゴス化懸念

2010年01月04日17時00分 / 提供:ZAKZAK(夕刊フジ)

ZAKZAK(夕刊フジ)
「山の神」脚光は凶か吉か 長距離界のガラパゴス化懸念
2年連続で金栗四三杯を受賞した東洋大・柏原。5区走者がほぼ独占している

 「山の神」が日本の長距離界を滅ぼす!? 第86回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は3日に復路が行われ、東洋大が2年連続で総合優勝。立役者は往路の「山登り」5区で6人抜きを果たし、昨年に続いて区間記録を更新した柏原竜二(2年)だ。しかし5区の重要度ばかりが突出する現状に、懸念の声も上がっている。

 「花の2区」は今や死語なのか。大会の最優秀選手に贈られる金栗四三杯は、5区で昨年に続いて大逆転劇を演じた柏原が2年連続受賞。歴代受賞者のべ8人のうち、実に6人が5区走者だ。標高874メートルまで駆け上る名物区間は82回大会から2.5キロ延長され、10区間中最長の23.4キロに。5区で逆転しての往路優勝が5年連続となるなど、「山を制する者は箱根を制す」の傾向に拍車がかかっている。

 表彰式では関東学生陸上連盟の青葉昌幸会長が「10区間あって総合力があるチームがベスト、ベターかな? 決して柏原君がどうのではないが、柏原君の力で勝ったのは事実。他の大学は阻止すべく全力を挙げてほしい」とあいさつ。「5区以外からも金栗杯が出てほしい」とハッパをかけた。

 かつて「花の2区」で名を上げた早大・渡辺康幸監督は「5区だけで決まっては、4区までの意味がない。やるなら5区をもとに戻して、2区の距離を伸ばしてほしい」と本音をもらした。だが現状で区割りの再検討は「考えていない。柏原君に勝てるような選手に出てきてほしい」(青葉会長)という。

【東洋大・柏原に期待】

 5区が延長された背景は、「平地ではどこも差がつかない分、山で見せ場をつくりたいというテレビ局の意向もあるのでは」(陸連関係者)とのうがった見方もあるが、あくまで「世界で戦えるマラソン選手の育成と強化」が目的。今や各大学のスカウトは目を皿にして「山の神」を探す。

 だが早大・渡辺監督は「箱根には山登りのスペシャリストがたくさん出てきたが、長い歴史の中で山登りができて平地でも走れるという選手は1人もいない」と指摘。ただ1人の例外が柏原だ。「平坦でもずぬけている。どういう育て方をするか分からないが、彼は我慢ができるから、日本のマラソン界の救世主になる可能性がある」と期待する。

 柏原をきっかけに常識が覆り、「山を制する者が世界のマラソンをも制する」時代が来るか。それとも突然変異で終わるのか。かじ取りを誤れば、「箱根」を中心に回る日本の長距離界はガラパゴス化する。(笹森倫)


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