沖縄県読谷村で昨年11月に起きた死亡ひき逃げ事件で、県警は4日、米陸軍トリイ通信施設(同村)所属の2等軍曹クライド・アンドリュー・ガン容疑者(27)を自動車運転過失致死の疑いで書類送検した。那覇地検が同罪で起訴した場合、県警は日米地位協定に基づき身柄の引き渡しを受け、道交法違反(ひき逃げ)容疑でも捜査を進める。
発表によると、2等軍曹は昨年11月7日午前5時50分ごろ、読谷村楚辺で乗用車を運転中、同村の外間政和さん(66)をはね、死なせた疑いが持たれている。
2等軍曹は事件後、現場から約4キロ離れた同県嘉手納町の自動車修理工場にフロントガラスの割れた乗用車を持ち込んでおり、車体から外間さんと同じDNA型の血痕が検出された。当初は県警の求めに応じて2日間任意聴取を受けたが、その後は担当弁護士が取り調べの可視化などを主張して出頭自体を拒否。捜査が進まない事態が続いていた。
担当弁護士は取材に対し、2等軍曹が「走行中突然フロントガラスが割れ、停車して周囲を確認したが何もなかった」と話している、と説明している。