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余命宣告乗り越えたい 「余命ゼロ日」後のライブを企画(1/2ページ)

2010年1月3日10時5分

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写真:体調が優れず寝込む日もあるが、「病人としてではなく、しっかり聴いてもらえる歌を歌いたい」と話す小林由佳さん体調が優れず寝込む日もあるが、「病人としてではなく、しっかり聴いてもらえる歌を歌いたい」と話す小林由佳さん

 「余命1年」と、医師から告げられた女性が、「余命ゼロ日」の後にライブを企画している。目指すステージは6月11日。「生きている限り、やりたいことが出てくる。余命宣告のその日を越えて生きる」。女性のネットでの書き込みに共感した人たちが、運営や共演を申し出るなど支援の輪が広がっている。

 ライブを企画しているのは東京都清瀬市の小林由佳さん(26)。先天性胆道閉鎖症で、現在は肝臓に加え、肺の機能も低下。肺が肝臓移植手術に耐えられる状態ではなく、昨年6月4日に「余命1年」を告げられた。

 歌手にあこがれて20歳の時、奈良から上京。働きながら音楽スクールへ通い、昨年2月に自費制作ながら初めてCDアルバムを全国発売。「これから」と意気込んだ矢先の5月に倒れた。何も手につかず、家にこもった。「吹っ切れた」のは、11月下旬に入院した時。「肺に効くかもしれない薬がある」と言われ期待したが、薬が合わず、結局、投与できなかった。

 限られた「残り半年」の時間。「やれる最大限のことをしたい」と気持ちを切り替えた。歌を大勢の人に聴いてもらいたいとライブを思い立ち、ネットの日記に書いたところ、読んだ人たちから運営の手伝いや共演などの申し出が相次いだ。そして6月11日、東京都西東京市のホールでのライブが決まった。

 プロレスラーのミスター・ポーゴ=本名・関川哲夫=さん(58)は、友人からこの話を聞いた。キャリア30年以上の悪役レスラーで、米国でも活躍した。腰やひざを痛め、引退を考え始めていたが、「おれは何を甘えていたんだ」。勇気づけられ、トレーニングを再開した。友人やファンにも応援を呼びかけている。

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