先日の書き込みについては賛否両論いろいろありますが、分析しなければならないのはやはり反論の方。
そこから、なにかが見えてくるかもしれません。
……が、
なにを言いたいのか、どうにも理解しにくいものでした。
なにが気に入らないのかの主張も、どうにも的を外している感じ。
あの文章を本気でOKと思っているのかどうかもよくわかりません。
エロゲやコミック、アニメが好きなら、当然、ラノベも読んでいるのだろうし、それならば3流ラノベに劣る文章やストーリーを支持しているとは思えません。
とすると、問題はやっぱり喘ぎ声と擬音でしょうか?
確かに、抜きゲーのテキストも喘ぎ声や擬音は派手なものが多いですよね。
いや、昨今のゲームならばあの台詞も擬音もアリかな、と思います。
(ところで、ゲームは基本的に抜きゲー系しかやらない(それもごくたまに)のですが、シリアスな泣きゲーの台詞や擬音ってどうなっているんでしょうね? 清純病弱ヒロインとついに結ばれるって場面で「ぺじゅぺじゅぺじゅっ!! ぶっしゅ――っ!」はないだろうと思うのですが、これもいずれ調べてみた方がよさそうです)
しかし、そのテキストをのそのままのノリで『小説』として本にするのはどうよ? と。
ましてや、声や擬音ばかりが派手で、やっていることは好意を持っている者同士がただ普通に挿入して射精しているだけでは、そこにはなんの『フェティシズム』も『特殊な性癖』もないだろうと思うのですが。
……と考えたところでふと気づいたのですが、ロリとか熟女とか人妻とか14歳とか12歳とか巨乳とか貧乳とかメイドとか巫女とかツンデレとかヤンデレとかクーデレとか、様々にこだわった性癖を持つ人たちがいるように、キャラとかシチュエーションとかプレイ以前にまず擬音にこだわる性癖というのがあるのかもしれません。
そこで、試しに「擬音フェチ」でググってみましたが……皆無とは言わないまでも、1ジャンルになるほどの勢力ではありません。二次元読者の全員が擬音フェチってことはなさそうです。
むしろ重要なのは台詞の方でしょうか?
そういえば、好みのWEB小説を探すために、純粋抜きゲーの台詞みたいな文章でググってると言っていた人の話を聞いたことがありますが。
2009年12月31日
続々・ジュヴナイルポルノ考
posted by やまねこ at 22:13| Comment(3)
| 小説
この一連のジュヴナイルポルノ考記事を読ませていただきました。
まず、エロ場面以外が弱いという点ですが、ジュヴナイルポルノ…一般ポルノ小説もそうですが、章ごとにエロ場面を入れないと仕方が無いという特性があるのでは…これは不文律のようなものでしょう。
また、擬音が多すぎるという点なのですが、上で書かれておられるように、抜きゲーもそうですよね。ここでジュヴナイルポルノと抜きゲーの共通点を書きますと…
絵
擬音
の2点が共通しています。ジュヴナイルポルノにないのは、声優さんの声の演技くらいでは…値段が10倍以上ちがうのですから、こう考えてみますとジュヴナイルポルノというのは、抜きゲーの廉価版ともいえるのではないでしょうか?
抜きゲーはパソコンが必要ですが、ジュヴナイルポルノは旅先でも、どんな場所でも楽しめますし。(キオスクでも売ってます)
…いかがでしょうか?
まず、これは真実でしょうか?
雑誌連載作品だと、(ポルノに限らず)毎回盛り上がるシーンを入れなければならないという演出上の制約がありますが、書き下ろし作品で本当に章毎にエロシーンを入れなければならないのかどうか。
作家も編集もそうした疑問を抱かずに、ただ惰性で同じことを繰り返している可能性も考えられます。
>抜きゲーの廉価版
確かに、今のジュヴナイルポルノの多くは、良くも(?)悪くもエロゲシナリオをそのまま小説の体裁にしただけのように感じます。
しかし、それでいいのでしょうか?
基本は同じ物語であっても、メディアが異なれば適切な演出は異なるものです。それを無視してただ『直訳』しても、駄作にしかなりません。
派手な映像で魅せるハリウッド系アクションのノベライズがひどいのがその典型ですね。人気アニメだって、シナリオに加筆修正なしで小説にしたらひどいことになります。
逆に小説をそのまま映像化したら、時間は長すぎるし退屈だし……ということになるでしょう。
だから、「ジュブナイルポルノはエロゲのノベライズ」というのでは、「小説としては駄作」「廉価というより、劣化エロゲ」と宣言しているようなものではないでしょうか。
>どんな場所でも楽しめる
いや、私は他の乗客がいる電車内では読めません。特に挿絵のあるページは(苦笑)。
むしろ、携帯ゲーム機で楽しめるエロゲがあれば、ヘッドフォンと覗き見防止シートでどこでも楽しめそうです。あるいは今後、ケータイ向けミニエロゲというのが流行るかもしれませんね(笑)。
……もっとも、「実用性」が売りの抜きゲー系作品を、「使えない」場所で楽しむ理由がありませんが(苦笑)。
確かにそうですね。
逆に、小説の文体をそのままエロゲに載せると、それはそれで
違和感が出まくりだったりします。
たまにあるんですよね、この人は普段は小説の仕事を
しているのかな?と思わせるようなテキストが。
例えば、ランプオブシュガーのデビュー作である
ナーサリーライムのテキストは、妙に語り口調が小説っぽくて
ずいぶんと固い文章だな、という印象を持ったのを覚えています。
体験版でも確認できますんで、興味があればどうぞ。
http://www.lumpofsugar.co.jp/product/nursery_rhyme/index.html
これはこれで醍醐味がありますが、何かエロゲっぽくないのも確かです。