※東京都設置の「公設派遣村」がある国立オリンピック記念青少年総合センター宿泊A棟前。菅直人副総理、福島瑞穂消費者少子化担当相、長妻昭厚生労働相、細川律夫副厚労相、山井厚労政務官、湯浅誠内閣府参与同席。
(※視察を終え、建物を出てぶら下がりに向かう途中、中年の男性が「鳩山、やめろー」とどなる。首相はこわばった表情を見せる)
Q:よろしくお願いします。今日、視察されてのご感想をまずお願いします。
A:あの、中に入っておられる方(かた)は、それは当然、感謝しておられます。これは、国と東京がですね、協力をしてできたことでありますけれども。ただ、まずは情報がなかなか伝わってこなかったという話があります。また、中でも、必ずしも情報がですね……本当に自分たちが望んでる情報が伝わってこないという思い、ある意味でのいらだちのようなものも感じました。
だから、こういった方々がこの国の宝として今日(こんにち)まで頑張ってこられた。その方々が職を失い、例えば多重債務に悩まされ、そして住居も失ってしまってる。そのことが続けばですね、国がもつはずありません。こういった方々に早く新しい仕事と住まいがですね……最低限住まいが見つかるように、これは国としても全力を挙げて、ま、それぞれ自治体の協力を求めていきたいと思います。
今日、よく分かったことはですね、我々この、失業された方と、それから生活保護を受ける方と、その間にですね、もう一つ中間段階での支援策が必要だということで、職業訓練をしていただく方々に、住居に入っていただけるような手当ても必要ではないかと。そのために資金的な手当てもしようではないかということを考えているんです。
ところが、このこともですね、なかなか窓口では十分に伝わっていなくて、今はまだ無理ですというようなことにかなりなってるようで。5月、6月まで待ってくれとか言われてるようでありまして。今が大事な方(かた)に、そんな半年先の……まで待てというのは極めて酷な話だと思ってまして。できるだけこういう方々のためにですね、役に立つ政治を行っていきたいと、そのように思っています。
Q:実際にみなさんと話されて一番印象に残ったことはどのようなことですか。
A:あの、みなさんそれぞれやる気を持って今日(こんにち)まで生きてこられたのに、ある方はこの、過重労働で疲れ果てて仕事を辞めざるを得なかったと。そういう方もおられるし、あるいは職を解雇されて、その後なかなかいろんなところを、ハローワークなどを転々としても自分にふさわしい仕事がなかなかうまく見つからないと。
私ども感じたのはやはり、それぞれ役所は役所でそれなりに頑張ってると思うんだけども、現実にお困りになった方々に、本当に十分役立ってるかというところがですね、まだギャップがあるなという感じを強く持ちましたですね。
Q:職業訓練の話をしてらっしゃいましたが、具体的に何か指示を出されたり、こういうことをしていこうということはお考えでしょうか。
A:私は、その場で申し上げたのは、ですからこれは今の問題であって、将来まで延ばせばいいとかいう話ではないですから。こういう現実にお困りになってる方々を、すなわちいい支援策があるにもかかわらず、それがすぐに使えないというような話ではいけないということで。
A:(菅副総理)今あの、総理が言われたのは、人材育成基金というのが今年、来年まではあるんですが、ただそれが……口座がですね、例えば12月に開いて3カ月だと。2月とか3月まで待ってくれということを窓口で言われると。その話を総理に、今、中の人が言われてですね、自分たちは、極端に言えば4日にここをもし出るとしたら、翌日からでもですね、そういう口座を受けながら、場合によっては給付を受けたいんだけど、何月まで待ってくれと言われてもそれは、自分たちにとってはすぐのことなんだということで。
まあ総理としては、そういうふうな、まあ矛盾というか、そこを何とかできないかということで、今、厚労大臣も一緒だったんで、副大臣一緒だったんで、福島さんとも今何とかしようと言って、そういうことです。
(※秘書官「よろしいですか」)
A:ありがとうございました。
2010年1月3日