◆2010年1月3日(日)◆

初詣で人気衰えず 3月合併も聖地は不変 「らき☆すた」鷲宮神社

 
鳥居から駐車場へと続く参拝客の列。順番待ちの間に埼玉新聞の「らき☆すた」特集紙面を読む人も=1日午後2時半ごろ、鷲宮町の鷲宮神社

 2010年の初詣で。人気アニメ「らき☆すた」の舞台となった鷲宮町の鷲宮神社には、今年も大勢のファンが参拝に訪れ、にぎわいを見せている。アニメ放映から2年半が経過しているものの、効果は持続。作品の人気、受け入れる地元の熱気ともに衰える様子はない。3月の久喜市などとの合併で鷲宮町の名は消えるが、「らき☆すた」の聖地≠ヘ変わらず盛り上がりそうだ。

 鷲宮神社の正月三が日の人出はアニメ放映後の2008年に30万人、09年は42万人で県内2位に浮上した。参拝客からは昨年に比べ行列が短いとの声が聞かれたが、鷲宮神社は「昨年の混雑を踏まえ、今回はこまめに列を誘導してスムーズな参拝を促した。人出は前年並み」と説明する。

 「らき☆すた」ファンが特に多いのが、12月31日から元日にかけて。年末に都内で同人誌の即売会「コミックマーケット」が行われ、その帰りに鷲宮神社に寄るルートが定番となっている。町内に宿泊施設がないのが悩みの種だったが、今回は地元町会がファンのために集会所を提供。31日から3日にかけて28人が利用している。「自分たちのような人間も受け入れてくれる。町の方々の温かい心遣いに感動した」。徳島市の薬剤師、真部裕一さん(25)は暖房の効いた部屋でしみじみと語る。

 人気は国内にとどまらない。昨年4月に来日した越谷市のドイツ人留学生、マティアス・ワーナー・ヴェルナーさん(24)は「鷲宮神社でフィギュアと一緒に初日の出の写真を撮った」と、初めての初詣でにご満悦の様子。「らき☆すた」の名はドイツでも若者を中心に知られているという。

 ファンに喜んでもらおうと、地元の商店21店舗も休み返上で「らき☆すた」関連グッズなどを販売し、登場キャラクターの「柊かがみ・つかさ」姉妹をイメージした鷲宮町商工会開発の「ツンダレソース」は、31日夜から元旦にかけて約4千本を売り上げた。鷲宮町が発行した「らき☆すた」の特別住民票も同6500枚を有料配布し、町経済課の斉藤輝光さん(44)は「予想を上回る反響。これなら合併前に、発行した3万枚がなくなるだろう」と自信を見せる。

 鷲宮神社駐車場では、埼玉新聞社もブースを出店。創刊65周年記念で「らき☆すた」とコラボレートしたTシャツ、ねんどろいどフィギュア購入者を対象にしたプレゼント抽選会や特集紙面の無料配布を行い、好評を博した。

 

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