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介護・失業、二重苦の中高年 勤務に制約、難しい再就職(2/3ページ)

2010年1月3日7時1分

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写真:認知症の母親と食卓を囲む男性。キャベツのみそ汁、鶏肉のいため物、トマトサラダ。「私より上手」と母も認める味つけだ=長野県千曲市認知症の母親と食卓を囲む男性。キャベツのみそ汁、鶏肉のいため物、トマトサラダ。「私より上手」と母も認める味つけだ=長野県千曲市

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■合い間に職探し、年齢の壁

 「先の見通しが全くたたない」。築50年以上の木造借家。入浴などに介助が必要な「要介護2」の母親(83)と2人で暮らす京都府の男性(55)はため息をつく。レンタルした介護ベッドのそばの壁には、日ごとに母に飲ませる薬を入れるポケットがついた「投薬カレンダー」がかけられている。

 家電メーカーの工場に情報処理技術者として派遣されていたが、08年11月、業務縮小で人材会社から突然、リストラの通告を受けた。派遣切りだった。同じ時期、入院していた母が退院し、自宅で介護が必要な状態になった。

 家事を切り盛りしていた母は週3回の透析が必要となり、介護保険で週2回、ホームヘルプサービスを利用する。食事の支度や洗濯、買い物などの家事、入浴介助が男性にのしかかった。

 介護の合間にハローワークに通う。母の体調変化もあり、定時の仕事は厳しい。フレックスタイムを導入する3社に応募したが、年齢の壁もあり、すべて不採用だった。

 今秋、失業給付も切れた。パート勤めだった母の年金と自分の貯金を取り崩して暮らす。役所で生活保護について聞いてみたが、貯金が残っていることもあり、「現段階で申請相談には乗れない」と告げられた。

 最近は、新聞よりもスーパーの特売広告のチラシを読む時間のほうが長くなった。「いつまで経済的に持つかわからない。でも、どこにも頼る先がない」

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