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http://blogs.yahoo.co.jp/beautyhappinesshide/58667568.htmlからの続き
騎馬民族が日本に侵攻し、自分たちの国家を樹立したと考えるのは韓国の学者ばかりではない。日本の著名な考古学者からも既に60年前から学説を発表している。
かの有名な「騎馬民族征服王朝説」である。中心となって提唱していたのは、東京大学名誉教授の江上波夫氏である。以前より江上教授は、4世紀頃を境にして考古学的な出土物に大きな変化があることに気がついた。
4世紀以前は、中国の史書「魏志倭人伝」に示されているように、倭国は海洋民族の風習を持つとともに、稲作を行う農耕民族で、シンプルで薄手の弥生式土器を使用しているのが特徴だった。
これに対して4世紀以降では、まず古墳が巨大化する。それまでは墳丘墓が主流だったものが突然、100mを超える巨大な前方後円墳が出現。副葬品も、それまでの勾玉や鏡に加えて煌びやかな黄金装飾が激増する。
そして、何より副葬品にしても古墳を彩る埴輪にしても、馬具や馬を象ったものが多く目立つようになる。かつての邪馬台国を始めとして、倭国には馬や牛がいなかったと「魏志倭人伝」には記されているのにもかかわらず大量の馬や牛が出現したのである。
考古学的に見て、4世紀頃に何か…日本列島に異変があったことは間違いない。突如として大量に現れた大陸的な色彩の副葬品や巨大古墳から考えて、どうも政変があったようなのだ。
むしろ政変というより短期間で征服された感がある。大陸から騎馬民族が大挙してやってきて、邪馬台国を始めとする倭国を征服したのではないか。
一方、4世紀以前の朝鮮半島の歴史を見ると1世紀頃までは南部に「馬韓」という国があるだけだった。そこへ東北アジア方面から「秦人」と呼ばれる民族が大量に流れてきて、朝鮮半島の東部に居座った。
これが「秦韓」と「弁韓」であり、両者を合わせて「弁辰」と呼んだ。夫余系騎馬民族やスキタイ系騎馬民族など、いくつかの部族が混交していたらしいが、いずれも騎馬民族系国家であることがわかっている。
これが4世紀に入ると情勢が一変する。夫余系騎馬民族の中から百済が台頭し馬韓を征服する。秦韓からは新羅、弁韓からは伽耶は覇権を握り、新たな朝鮮三国時代へと入る。
世情が急変したのには、中国大陸地域と東北アジア地域における騎馬民族の活動が活発化したという背景もあるが、直接的には、高句麗が南下して朝鮮半島の諸国家を圧迫したのだ。
その影響は倭国の九州地方にも波及してきたようだ。日本の史書である「日本書紀」には、かつて倭国は朝鮮半島の南端に「任那」と呼ばれる領地を持っていたという記述がある。
韓国側に残っている資料に任那という名称が無い為、歴史的な事実ではないとする説も一部にはあるが、近年ではこれが伽耶国ではないかと考えられている。
ただし、古代の日本が朝鮮半島に領地を持っていたのではなく、むしろ逆であり伽耶に拠点を持っていた騎馬民族が任那を宮家として九州へ侵攻。そこから地方を征圧しながら畿内へと進み、ついには倭国を征服。そして「大和朝廷」を開いたというのである。
江上教授によると、倭国への侵攻は2段階あり、最初は4世紀中頃で任那（伽耶）から九州北部へと上陸。ここで任那（伽耶）と九州北部の連合国家が成立したとする。「日本書紀」によれば、これが第10代崇神天皇の時代である。
それ以前の初代〜９代までの天皇の存在は架空の存在、もしくは彼ら騎馬民族集団が中央アジア〜朝鮮半島まで移動してきた期間の首領だったのではないかとも思われる。
次に4世紀後半から5世紀にかけて、九州北部を拠点に畿内までの諸豪族を次々に侵攻していき、遂には初期の「大和朝廷」を開く。これが「河内朝廷」であり、その王権のシンボルが400mを超える超巨大古墳である。
「日本書紀」でいえば、第15代応神天皇の時代であるという。江上教授の騎馬民族征服王朝説は戦後の日本史学界を一世風靡し、古代日本の歴史ブームは社会現象にまでなった。古代日本史を語る上で避けることの出来ないテーマになっている。
実際に、古墳からは馬具や副葬品が数多く発見され、それらが伽耶や新羅などの時代の古墳から出土するものと明らかな類似性と同様の意匠が認められ、ある意味で「騎馬民族征服王朝説」が実証されたといっても過言ではない。
そこで、改めて先ほどの沸流（フル）について考えてみよう。行方不明となった沸流は南へと向かったとされている。だとすれば、朝鮮半島にあった任那（伽耶）こそ沸流の国ではないのか。
さらに沸流は行方不明となったというが、任那（伽耶）から日本列島の九州北部に渡ったと考えれば辻褄が合ってくるのである。
続く…http://blogs.yahoo.co.jp/beautyhappinesshide/58739753.html
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