家族で仲良く会見場に姿を見せる石田順裕(後列右)、妻・麻衣さん(同左)、長男・慈穏くん(前列左)、長女・咲来ちゃん(同右)=大阪市・金沢ボクシングジム
ボクシングのWBA世界Sウエルター級暫定王者・石田順裕(34)=金沢=が、日本人世界王者として初めて中国のリングに立つ可能性が出てきた。初防衛成功から一夜明けた30日、大阪市内の金沢ジムで会見。その席上で金沢英雄会長(62)が、来春に中国・上海で同級正規王者ユーリ・フォアマン(29)(ベラルーシ)と統一戦を行う計画を発表した。石田の試合を含む「4大世界タイトルマッチ」の開催を働きかけているという。
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金沢会長が壮大なプランをぶち上げた。来年5月から始まる中国・上海万博の事前行事として、上海政府に「4大世界タイトルマッチ」の開催を働きかけるという。元世界6階級制覇のデラホーヤ氏が代表を務めるゴールデンボーイ・プロモーションに2試合を任せ、残り2試合は日本選手の世界戦を予定。そこに石田とフォアマンの統一戦を組み込む考えだ。
金沢会長は「計画の一つ。あれこれやっといた方が(統一戦を)実現しやすいやろ」と意図を説明し、「いろいろとアタックしている」と相手陣営と交渉していることを明かした。石田は「次は統一戦以外にない。(正規王者が)統一戦をしないなら(王座を)はく奪すればいい」と、声を大にして訴えた。
上海での統一戦が実現すれば、日本人世界王者として初めて中国で試合を行うことになる。石田は「まだ企画なんで」と苦笑いも、「もちろんどこにでも行きますよ」と、きっぱり。初防衛戦後に「スーパーの屋上でもいい」とまで言い切った『暫定』王者は、『正規』王者となるためなら舞台はいとわずリングに立つ。
(2009年12月30日)