吉田「柔道着着たら負ける」…Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！

ゲームの総合プロデューサーのロバート・ハイダー氏に一本背負いのまねをする吉田秀彦（右）

　「Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！」（さいたまスーパーアリーナ）で石井慧（２３）＝アイダッシュ＝と対戦する吉田秀彦（４０）＝吉田道場＝が２９日、石井戦で柔道着を着ず試合に臨む考えを示した。０８年北京五輪柔道１００キロ超級王者と戦う９２年バルセロナ五輪７８キロ級王者は０２年の総合格闘技転向後、柔道着で戦うことが多かったが、今回は動きやすさを重視。総合格闘家の先輩としても、金メダリスト対決で石井に意地を見せつける。

　勝つためだったら、スタイルにはこだわらない。柔道家としてのプライドが強い吉田だが、石井戦では上半身裸の総合格闘技モードで戦うことを明かした。「道着は着ない。着たら負ける」と顔つきを厳しくした。

　０２年８月のホイス・グレイシー戦で総合格闘技デビューを果たしてからは道着で戦うことがほとんどだったが、同じ柔道出身で９２年バルセロナ五輪銀メダリストの小川直也と戦った０５年大みそかの「ＰＲＩＤＥ男祭り」では道着を脱いで腕ひしぎ十字固めで１回ＴＫＯ勝ち。今年１月の戦極の乱では判定で敗れはしたが、柔道出身で寝技に定評のある菊田早苗に対しても上半身裸で挑んだ。柔道出身者は袖やえりをつかんでの攻めができるとあって、普段の試合以上に注意が必要となる。１７歳も若くパワーのある石井となると、さらに警戒しなければならない。「（道着を）着たら不利だし、動けなくなる」。上半身裸の総合格闘技スタイルで戦うと表明ずみの石井と同じ条件で戦うことになる。

　この日は都内のホテルで行われた米の総合格闘技ゲームソフトの発表会見に出席。エメリヤーエンコ・ヒョードルらトップ選手にまじって吉田が登場することになり「柔道着を着て得意技を袖車にしてほしい。ヒョードルとも１度はやってみたいね」と要望した。決戦まであと２日。「アラフォーの体を見せてやるか」と豪快に笑い飛ばした。