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仕組みから見るツイッター

2009年9月7日

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 5月16日付本欄で、ミニブログ「Twitter(ツイッター)」を紹介しました。アメリカではオバマ大統領はじめ多くの政治家が利用し、イラン大統領選をめぐる騒乱など国際的事件でも情報伝達に大きな役割を果たしました。いま最も注目されるサービスですが、わかりにくいのも事実。今回は、その仕組みと、利用の具体例を中心にお伝えします。

■見える内容が違う 強いリアルタイム性

 ツイッターにユーザー登録してログインすると、画面右上にメニュー一覧が表れます。英語表示になっていたら、「Settings」をクリック、「Language」で日本語を選びましょう。

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 メーンの画面は、メニューの「ホーム」で表示されます。「いまなにしてる?」とある下の入力欄に140字以内で文を書き込み、投稿します。

 特徴的なのはその「見え方」です。どのユーザーも「twitter.com」という同じURLにアクセスしますが、見える内容は一人一人全く違います。

 ブラウザーの「お気に入り」に、よく読むサイトを登録している人は多くいます。ツイッターはページ自体に「お気に入りユーザーの登録機能」を持っているようなものです。その機能は「フォロー」と呼ばれ、投稿を読みたい相手のページで「フォロー」ボタンを押すと登録されます。

 著名人では、beの連載でおなじみの勝間和代さん、シンガー・ソングライターの広瀬香美さんらが人気です。「twitter.com/」の後にそれぞれ「kazuyo_k」「kohmi」をつけてアクセスしてみましょう。朝日新聞もニュースを配信しつつ、時々スタッフが発言しています(twitter.com/asahi)。

 フォロー相手がゼロだと、ページには自分の発言しか表示されません。誰かをフォローすると、その人の発言が自分の発言に加わって時系列で表示されます。これは「タイムライン」と呼ばれます。

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 図を見てみましょう。「私」はBさんとCさんをフォローしています。「私」が朝起きると地震があり、それを書き込みます。Cさんもやはりその模様を書きます。Bさんは離れた地域にいますが、ツイッターで地震を知り、心配する書き込みをします。このとき、「私」のタイムラインには、自分・Bさん・Cさんの書き込みが時系列表示されます(図左下)。

 一方、Aさんは、「私」のほかCさんとDさんをフォロー。Aさんのタイムラインは図右下のようになっており、「私」とは大きく違います。

 相手からフォローされていないと、自分の発言はその相手からは見えません。その場合、「@」の後に相手の名前をつけて投稿すると、気づいてもらえる可能性が高まります。

 電車に乗っているAさんは、フォロー相手のDさんが自分と同じく横浜駅の手前で電車が止まっていることを知り、「@」を使って「同じ電車ですか?」と呼びかけます(ツイッターを携帯電話で利用できるサービスが提供されています)。DさんはAさんをフォローしていないものの、「@」で気づき、返事をします。

 ツイッターの利用者は4千万人超ともいわれます。大量の利用者と使いやすさから「世界のセンサー」として機能する可能性が見え始めています。1月のUSエア航空機不時着事故では、ツイッターの投稿がいち早く現場の模様を伝えました。イラン大統領選をめぐる騒乱では、多数の人がツイッターで情報を発信しました。

 日本では、著作権問題に詳しいジャーナリストの津田大介さん(twitter.com/tsuda)が、文化庁文化審議会の審議の模様などをツイッターで中継。討論の内容が即座に配信されるリアルタイム性が注目されています。

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 ツイッターは、インターネットの世界を大きく変える可能性を秘めています。自分が利用しなくても、どういうものかを知っておくと、話題になったときに理解しやすいでしょう。(丹治吉順)

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