東海学院大(岐阜県各務原市)の学生だった岐阜市の女性(当時34歳)が自殺したのは、男性教授(50)のアカデミック・ハラスメントが原因だとして、遺族が25日、同大を経営する学校法人「神谷学園」と教授を相手取り、慰謝料など約6650万円の支払いを求める訴訟を岐阜地裁に起こした。
訴状によると、女性は2007年4月に入学後、うつ病が悪化して同年10月から08年3月まで休学。復学後の同年5月、講義後に教授から「君はよく今まで生きてこられたねえ」「よく犯罪を起こさなかったねえ」などと中傷されたという。大学側は翌6月、教授の人権侵害を認め、学長経由で女性に謝罪文を渡したが、女性は今年1月16日、岐阜市内で入水自殺した、としている。
遺族代理人の浦田益之弁護士は「大学側は謝罪だけでなく、女性の修学環境を整えるべきだった」と話している。これに対し教授は、「事実関係が違っており、裁判で明らかにしたい」としている。