【イスラマバード=四倉幹木】アフガニスタン東部で外国軍部隊の攻撃で民間人10人が死亡したとされる事件で、アフガン政府の調査団は30日、10代の8人を含む10人が家から連れ出され射殺された可能性があるとの調査結果をカルザイ大統領に報告した。
事件は27日、パキスタン国境に近いクナール州ナラン地区ガジハーン村で起きた。
調査団が村人から聞き取った情報によると、夜間にヘリコプターから降下した外国軍部隊が村を捜索し、3軒の家から10人の男性を引きずり出して射殺した。うち8人は12〜16歳だった。
同州に駐留する北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊に所属する米軍の現地司令官は関与を否定。事件は州外の別の部隊によるものとの見方もある。
アフガンでは外国軍の空爆の犠牲になる民間人が後を絶たないが、地上部隊が民間人を引きずり出して殺害した事例は極めてまれだ。