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【社会】

小沢氏団体間、数時間で1億8千万円移動 

2009年12月30日 10時02分

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金収支報告書虚偽記載問題で、同会が2004年10月29日午前に土地を購入してから数時間の間に、小沢氏関連の3つの政治団体から同会の口座に計1億8千数百万円が振り込まれていたことが、関係者への取材で分かった。同会はこの資金移動後の同日午後に組んだ4億円の定期預金を担保に同額の融資を受けていた。

 陸山会の口座には10月28日までの数週間に、数千万円単位の現金が繰り返し入金されており、入金総額は3億8千数百万円に上った。この資金について、元秘書で同会の事務担当者だった石川知裕衆院議員=民主党、北海道11区=が東京地検特捜部の事情聴取に、同会の口座に入金したことを認め、「小沢幹事長からの貸付金だった」と話していることも、関係者への取材で分かった。

 陸山会の収支報告書には計約5億7千万円について記載がなく、特捜部は政治資金規正法違反(不記載)にあたる可能性もあるとみて調べている。複雑な資金の出し入れについて特捜部は、土地購入の原資が小沢氏からの貸付金など簿外資金だったことのつじつま合わせだったとみている。

 関係者によると、陸山会は04年10月29日午前、東京都世田谷区深沢の土地約476平方メートルの購入代金約3億4千万円を都内の銀行から不動産会社に送金。この後、「小沢一郎政経研究会」など3団体から数千万円単位の資金計1億8千数百万円の振り込みを受け、同日午後に同じ銀行で4億円の定期預金を組み、これを担保に同額の融資を受けた。

 特捜部は、現金入金分が土地購入代金に充てられ、政治団体から振り込まれた資金と収支報告書に記載のない陸山会の資金を合わせて4億円の定期預金を組んだとみているもようだ。小沢氏の事務所はこれまで、土地購入代金は銀行融資を充てたと説明していた。

 石川氏は報道陣に「やましいところはない」と話している。小沢氏の事務所は本紙の取材に、29日までに回答を寄せていない。

(中日新聞)

 

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