- 2009-11-29 (日) 14:16
- Mac
概要
MacにはExpose, Spacesという機能があり(→Appleの説明ページ 要:QuickTime)、たくさんのウィンドウを開いて作業している際の操作性を向上させることができる。
この機能はDockのアプリケーションアイコン, キーボード(ファンクションキーや左右のControl, Shift, Oprion, Command)操作, マウス操作(画面四隅へのマウスカーソル移動)で起動することができる。
僕はファンクションキー(F8〜F12)とマウスで起動している。
このうち、ファンクションキーによる起動が、何かの拍子に行えなくなるという問題がある。
問題の内容
Macを起動してしばらくの間はファンクションキー操作によってExposeとSpacesを起動することができるが、ふとした拍子に起動することができなくなる。
この問題が発生すると、ファンクションキーを押してもExposeとSpacesが起動せず、「ピッ」という警告音(”Tink”というサウンド)が鳴るだけである。
# 最前面のウィンドウによっては鳴らない場合もある。
補足
他の操作によるExposeとSpacesの起動
問題が発生した状態であっても、アプリケーションアイコンまたはマウス操作によってExposeとSpacesを起動することが可能。
ファンクションキー以外のキーによる起動
ファンクションキーでの起動ができなくなった状態で、
システム環境設定 → Expose と Spaces → ”すべてのウィンドウ”
のキー割り当てを、
効かなくなったファンクションキー(F9など)から右Optionなどのファンクションキー以外のキーに変更
→Exposeが起動する
逆に、変更した右Optionなどのキーから元のF9などのファンクションキーに戻す
→Exposeは起動しない
なお、右Control, F13については、Happy Hacking Keyboardに対応するキーがないため未確認。
他のアプリケーションにおけるファンクションキー操作
問題が発生した状態であっても、他のアプリケーション(例:ことえり, ATOK)では、ファンクションキーによる操作(例:カタカナ変換)を通常通り行うことができる。
この問題に関係しているかもしれないログ
コンソールで”dock”を検索すると、
/System/Library/CoreServices/Dock.app/Contents/MacOS/Dock[149]: BUG in libdispatch: 10C540 - 1676 - 0x4
というログが出力されている。
同じような話が、Googleで1件ヒット。(→Googleのキャッシュ)
“BUG in libdispatch dock”で検索すると、もう少し出てきた(→Google検索結果)。
このログの出力後、キー操作で起動しなくなるような感じである。
当方で確認できたのは、以下の内容である。
ファンクションキーによる起動操作成功
↓
5分程度経過
↓
コンソール.appで”BUG in”を含むログが出力
↓
ファンクションキーが効かなくなる
ログが出力された前後には、関連ありそうなログは出力されていない。
”BUG in 〜”が出力される前後数分間、特にログが出力されていないこともあった。
一時的な解決方法
Dockを再起動(以下のコマンドをターミナルで実行)する。
killall Dock
Dockが再起動(いったん消えて、しばらくすると出てくる。)し、ファンクションキーによるExposeとSpacesの起動ができるようになる。
これは一時的なものであり、この問題を根本的に解決する方法ではない。
原因
現在(2009/11/29)のところ、
- 発生するタイミング
- 発生原因(特定のアプリケーション, 何らかの操作, OS自体, ハードウェア)
ともに不明。
以下に問題が発生した構成の一例。
- Mac mini(Late 2009, メモリ+2GB)
Happy Hacking Keyboard Lite2(英語配列) / Professional(英語配列)
Mac OS X Snow Leopard (10.6.0, 10.6.1, 10.6.2) - iMac (Late 2009)
Apple Wireless Keyboard(付属品)
Mac OS X Snow Leopard (詳細バージョン不明) - MacBook Pro 13インチ(MB990J)
- MacBook Pro 15インチ(年式不明)
Mac OS X Snow Leopard (詳細バージョン不明) - MacBook Pro 17インチ (年式不明)
Mac OS X Snow Leopard (詳細バージョン不明)
# 下の3つの構成はApple純正の構成であり、キーボード側に問題があるとは考えにくい。
# キーボードのハードウェアトラブルは原因から除外できそう。
今できること
「バグだ!」「不具合だ!「ボケッ!」と言いたいわけではなく、この問題を解決・改善したいというのが目的。
# ガシガシ作業してるときにExposeでサクッとやりたいんだけど、そういうときに限って動かないので困ってるわけです。
この問題に困っているユーザーが今できることは、アップルに問題を伝え、何らかのアクション(バグフィックスや情報提供など)を取ってもらうことだ。
アップルに問題を伝える方法は次の通り。
アップルにフィードバックを送信する(→アップル製品に関するフィードバック)
リンク先のページで、ハードウェア(Mac mini, MacBookなど)、またはソフトウェア(Mac OS Xなど)から、この問題についてフィードバックする。
みなさまからのご意見、ご報告はすべて拝見いたします。
ということなので、困っている人がいることが伝わるはず。
アップルの電話サポートに電話する(→アップルサポートの連絡先)
電話サポートにてこの問題について報告し、解決方法を探る。
# 混雑時、電話がつながりにくかったり待たされたりするため、手間がかかる。
※製品購入から90日以内、またはAppleCareに契約している場合、無償の電話サポートが提供されている。
この件に関する経緯
2009/10/25 Mac mini到着
Apple Storeにてメモリを2GB増設したCTOモデルを購入。
箱から出してセットアップ。
キーボードはHappy Hacking Keyboard Lite2(英語配列)をUSBで接続。
Appleのチュートリアル(→Macを使いこなそう)を見つつ、いろいろと操作してみる。
Exposeの操作のところで、ファンクションキーを押しても起動しない。
「ん?」と思いつつも、とりあえずスルー。
このとき、追加でインストールしたアプリケーションなどは無く、箱から出してそのままの状態だった。
2009/10/下旬 – 11/中旬
ファンクションキーでExposeが起動できることを確認。
しばらく使っていると起動できなくなることも確認。
Macの再起動で直ることを確認したが、これは一時的なものであり、しばらくすると再発するため、根本的な解決方法ではない。
Webで同様の問題について検索したところ、少なくはない件数の報告を見つけることができた。(→Google検索結果)
また、この検索結果からDockを再起動(ターミナルで”killall Dock”を実行)することで直ることを知ったが、これも一時的なものであり、根本的な解決方法ではない。
2009/11/17 サポセンへ電話(その1)
サポートの受付と問題を説明。
これといった解決方法はない(この問題についてのノウハウが無いように感じた)。
一般的なハードウェアまわりのトラブル解決方法を試すくらいしか、やれることはない。
Mac内に保存されているハードウェア認識データ(電話での説明がビミョー過ぎて、ここらへんの説明はよくわからなかった)を消すということで、次の二点を実施。
全てのケーブルを外し電源ボタンを押す
PRAMクリア(電源オン → Command + Option + P + R を押し続ける → 「ジャーン」の起動音が2回 → キーをはなす)
これでしばらく様子を見てくださいということで、サポセン受付番号(次回問い合わせ用)を発行してもらい電話終了。
→ものの15分ほどで再発した
2009/11/18 サポセンへ電話(その2)
受付番号を告げ、未解決であることを伝える。
テクニカルスタッフ(のような肩書きの技術スタッフ)に担当交代。
テクニカルスタッフとの会話の要約。(表現は変えているが、内容はこの通り。)
「僕:この問題と同様の報告はきていますか?」
「サポセン:このような問題は聞いたことがないです。」
「僕:Web(個人のブログなど)でもいくつか報告がありますが、ご存じありませんか?」
「サポセン:どこに載っているか教えてくれませんか?」
「僕:ググれ(検索キーワードは伝えておいた)」
僕が使っているキーボード(Happy Hacking Keyboard Lite2)に関して、
「サポセン:純正キーボード(Apple Wireless Keyboardなど)では無いのですかぁ…」
というビミョーな発言に、(´・ω・`)ショボーンとしたが、ドライバ・ソフトウェアがPFUで提供されているのを見つけてくれた(→PFUの”Mac OS X v10.6 Snow Leopardの対応について”)。
これをインストールした状態で様子を見ることになった。
# なお、上記PFUのページには、Happy Hacking Keyboard Lite2(英語配列)はドライバ・ソフトウェアをインストールしていない場合でも動作すると書かれている。
# たかがUSBキーボードごときにドライバが必要だとは思えないという疑念。
また、現在使用しているユーザーアカウントとは別のアカウントを新規作成し、そちらで発生するか確認して欲しいと要請があった。
# 確認する時間がねぇ…
これで解決しない場合は、(その1)で発行してもらった受付番号で再度連絡することになった。
2009/11/21 キーボード変更
Happy Hacking Keyboard Lite2(英語配列)から、Happy Hacking Keyboard Professional(英語配列)に変更。
ドライバ・ソフトウェアはいったんアンインストールした後、Professional専用のものをインストールした。
問題は解決せず。
2009/11/29 当ページ作成
同じ問題に困っている人への情報提供・共有と、解決方法の模索を目的として作成。
何か動きがあれば追記予定。
2009/11/30 フィードバック送信
2009/12/16 現状メモ
ソフトウェアアップデートやらなんやらで数日使っては再起動という日々が続いていた。
その後、3日ほどこの問題が発生せず、「もしかして直った?」と思っていたが再度発生。
2009/12/18
AdobeのTechNoteに
Mac OS X 10.3 または 10.4 上で Adobe アプリケーションを使用する際にいくつかのファンクションキーが動作しない
というのがあるが、関係あるのか?(うちはLightroom2しかインストールしていないが)
関係無かった。
対象アプリケーション”使用時”の話だった。
”この問題に関係しているかもしれないログ”に追記。
2009/12/25
メモリとHDDを交換しOSを上書きインストールしたのでしばらく様子を見ていたが、やっぱり(?)発生。
”原因”に、コメントで寄せられた構成を追記。
Comments:4
- ediy 09-12-18 (金) 16:46
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iMac Late 2009 11月購入でも同じ症状です。
情報をありがとうございました。 - kenn 09-12-18 (金) 19:14
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>>ediyさん
コメントありがとうございます。ここ最近、この症状を検索してやってこられる方がポツポツと見受けられます。
そこそこの人数の方が困ってるようです。こちらは、2, 3日大丈夫かと思えば、数分で発生したりしています。
解決策がわからないのでどうにも… ってところです。 - tada 09-12-21 (月) 8:15
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うちのmacbook pro 13インチのMB990Jでも同じ症状がでます。
購入時のままですが、vmware fusion3を導入したくらいです。 - kenn 09-12-22 (火) 22:52
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>>tadaさん
返事遅れて申し訳ないです。
# ヤボ用で出かけておりました。MacBook Proでの問題発生の報告ありがとうございます。
某掲示板でもMacBookで発生するという報告がありましたが、やはりUSB接続のキーボードは無罪となりそうですね。VMware Fusion3は無罪だと思います。
うちでは、VMware Fusion3を導入する前から発生していましたので。
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