2009年12月31日

竹中平蔵氏の理論はめちゃくちゃ

以前にも書きましたが、今朝のテレビ朝日の討論番組を見て、もう一度書きたくなりました。その理由は、本ブログを読んでくださっている方が竹中氏に騙されないことを祈るからです。 


偉そうに連立与党を攻撃するレポーターの幼稚性には、今日も驚かされました。竹中氏も同じですが、連立与党を攻撃することを職業としているレポーターに欠落しているのは政治理念です。 


理念
ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え。「憲法のを尊重する」2 哲学で、純粋に理性によって立てられる超経験的な最高の理想的概念。(大辞泉) 


一言で言えば「あるべき将来像」です。 


以前にこのブログにこのように書きました 


「中国には方策があって対策がない。日本には対策があって方策がない」と。日本人は「次の株主総会」といった目先の対策は得意だが、長期戦略を立てるのは下手だという指摘だった。民族性だろうか、それは今の民主党政権にもそのまま当てはまる
<終了>

「策を出せ 策を!」坂本竜馬  


 問題に対するのが「対策」であり、理念に対するのが「方策」と分けて考えるといいでしょう。 


日本人は「あるべき姿を思い描き、実現のための方策に落とし込む」ことが苦手です。理想の姿を思い描くこともできない、理想を実現させるためのアイデアも出せないのです。ディズニーのように「夢をかなえる」ことができないのです。 


中国の理念や方策が正しいとは思いませんが、日本の政治家で政治理念を語れる人間はそう多くはありませんでした。 


小泉元首相が暗躍してぶち壊した「加藤の乱」は、理念派の加藤元幹事長と調整派の森元総理大臣の争いでしたが、見事に理念なき政治家である小泉純一郎の「調整」に理念派は敗れ去りました。 


その後は、ご覧の通りです。派遣労働者の問題が顕在化しましたが、理念なき政治は、国民を不幸に陥れます。読売新聞の大物の描いた脚本通りに国民は誘導されます。 


お分かりでしょう。竹中氏には、国民を幸福にしたいという最大の政治理念が欠落しているのです。 


私は、竹中氏と対談できたら以下の質問をしたいと思います。竹中氏はどう答えるでしょうか。 


1.祝日法に規定された勤労感謝の日の趣旨(理念を方策にしたもの)は「勤労をたっとび生産を祝い、国民互いに感謝しあう」ですが、派遣会社社長の奥谷禮子氏は、「過労死は自己責任」と発言しています。製造業への派遣を可能にする派遣労働法は、法律に基づいた勤労感謝の日の趣旨に則しているとお考えですか。 


2、竹中氏は「頑張っている人も頑張っていない人も一緒になるというのは、ものすごく不平等だと私は思う」と発言されていますが、頑張っている人と頑張っていない人をどのような基準で分別するのですか。盆暮れの付け届けが慣習として残る日本社会で、労働者を公正に評価するノウハウを持つ企業が何%ぐらいあると考えますか。竹中氏ご自身は現場の、労働者を公正に評価した実績をお持ちですか。それとも現場を知らない机上の空論ですか。 


参考「再掲、竹中平蔵氏の理論は破たんしていた」
http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/article/13601691.html