【コラム】「経済韓日戦」勝負はこれからだ(上)

 「サムスンの日本への脅威論は確かに過大評価だ。少なくとも技術的な面では全く心配いらない」

 「このままでは日本の電子産業は5年以内に存亡の危機に直面するだろう。サムスン電子は新たな付加価置を生み出し続けているが、日本企業はそうではない」

 1994年から2003年までサムスン電子の常務を務めた日本人、吉川良三氏の言葉だ。最初の発言は2004年の日本の時事週刊誌「アエラ」、2番目の発言は先月発行された「日経ビジネス」とのインタビューでのものだ。サムスンの日本への脅威論に対する評価が5年間ですっかり変わっている。

 サムスン電子は今年7-9月期に4兆2300億ウォン(約3308億円)の営業利益を上げた。ソニー、パナソニック、日立製作所など日本の主な電子企業9社の営業利益合計より2倍以上多い。日本から「サムスン独走」という嘆きが聞こえてくるのもうなずける。

 サムスン電子だけではない。今後数年以内に半導体市場の規模をしのぐと予想されている2次電池市場で、サムスンSDIとLG化学は日本企業の「すき」に入り込み、世界市場でシェア2位と5位に浮上した。特に、電気自動車に搭載される大型バッテリー市場では、この韓国企業2社の方がリードしていると評価されている。

 液晶表示装置(LCD)と発光ダイオード(LED)テレビ市場では、サムスン電子とLG電子がソニー、パナソニック、シャープなどを圧倒している。LCDの中核となる偏光板市場では、LG化学が日東電工や住友化学を追い抜き、今年初めて世界市場1位に立った。ポスコは、これまで新日本製鉄製品のみにこだわってきたトヨタに自動車用鋼板の納品を開始。現代・起亜自動車は今年の営業利益が3兆ウォン(約2347億円)で、自動車業界世界一になるという。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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