2009.12.30 Web posted at:  16:44  JST Updated - CNN
USA

父からの容疑者情報、CIA以外に流れずと 米機爆破未遂事件

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米機爆破未遂事件で逮捕されたウマル・ファルーク・アブドゥルムタラブ容疑者

(CNN) 米デトロイト上空で今月25日発生したノースウエスト航空機爆破未遂事件で、拘束されたナイジェリア人容疑者(23)の父親が息子の過激思想を警戒、脅威が発生する可能性について米中央情報局(CIA)関係者に説明していたものの、CIAがこの情報を局外のテロ対策機関に流していなかったことが29日分かった。

米政府高官などが明らかにした。この不適切な処置が原因で乗客警戒リストに掲載出来ず、容疑者がオランダ・アムステルダム発デトロイト行きの便に搭乗出来たともみられる。

容疑者の父親はナイジェリアで有名な銀行家だったが、息子についてナイジェリアにある米大使館で少なくとも1回、CIA関係者に説明。電話での接触は数回に及んだという。この接触の時期は今年11月ともされる。

これを受けてまとめた報告書がCIA本部に送られたが、5週間にわたって局外に出されず、内部保管されたままだったという。

一方、情報機関当局者は、容疑者の名前、旅券番号や過激派とつながりがある可能性などはテロ対策の当該機関に流されたとも主張している。ただ、この種の情報は毎日、数百件あり、注意を要する具体的な事項もなかったことから適切に処理されず、結果的に搭乗警戒リストへの掲載につながらなかったとも指摘した。

オバマ大統領は今回の事件を受け、容疑者の搭乗成功は米関係機関の人為的、組織的な失敗の反映と総括したが、テロ対策の当該機関の間では責任のなすりつけが始まっているという。

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