三重スリーアローズ壁矢慶一郎代表(左)と入団合意し、握手を交わす吉田えり=津市の球団事務所
来年4月に開幕するジャパン・フューチャーベースボールリーグ(JFBL)の三重スリーアローズは28日、女子高生ナックルボーラーの吉田えり投手(17)と入団に合意したと発表した。ただし来年1月下旬から1カ月間の予定で米アリゾナウインターリーグに参加する吉田が米国でのプレー継続を希望した場合は、意思を尊重する条件となっている。
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三重の本拠地となる津市営球場を見学した後に、ナックル姫は球団事務所で会見に臨んだ。「環境面が今まで見たこともないくらい充実していた。ここで野球をさせてもらえたら幸せです」。緊張から何度も言葉に詰まりつつも時折、初々しい笑顔を弾ませた。
背番号は今季プレーした神戸と同じ「17」を希望した。年俸も球団提示からの「減額」を自ら申し出るなど、新天地でのプレーに意欲的な姿勢を見せた。欽ちゃん率いる茨城ゴールデンゴールズとの3月27日のオープン戦(津市営)でのデビュー戦も視野に入る。だがまだ正式契約を結んだわけではない。
来年1月下旬から吉田はアリゾナウインターリーグに参加する。そこで米球団からオファーがあり、本人が入団を希望した場合、三重は意思を尊重する「条件」が付いている。「野球の本場で厳しい所だけど、技術面とかいろいろ勉強したい」。憧(あこが)れる米挑戦が最優先というスタンスに変わりはない。
神戸では今年11試合に登板したが、勝ち星はなし。「来年はナックルを磨いて1勝したい」。米球界から誘いがなければ、3月上旬に「三重・吉田」が誕生する。
(2009年12月28日)