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【コラム 撃戦記】

IBF、WBO承認し統一戦で競うべきだ

2009年12月11日

 平均視聴率43・1%、瞬間最高51・2%(ビデオ・リサーチ)。因縁決着の亀田興毅対内藤大助戦の結果である。予想はしていたが、すごい数字だ。中継したTBSも笑いが止まらないだろう。個人的には双方が勝ちを意識した戦いに物足りなさは否めない。興毅はもっと挑戦者らしいアグレッシブな戦いがあったはずだ。だが、それは次回からの防衛戦に期待しよう。これだけの視聴率と大会場を満杯にしたパワーを素直に喜び、評価したい。

 日本ボクシングコミッション(JBC)が承認する世界団体は、WBAとWBCの2つだけ。海外ではIBF、WBOの後発団体も力を持ち、選手のレベルが分散している。王者に課せられた指名試合期限(WBAは9カ月、WBCは1年)も、興行ビジネスの優先で選択試合のはさみ込みを容認している。

 07年7月、3度目の挑戦で世界王座に就いた内藤は、指名試合をしないことが問題視され続けた。当初、選択試合扱いされていた08年3月のポンサクレック(タイ)との再戦も、今年のWBC総会で「あれは指名試合だった」と後日承認された。2年間指名試合の間隔を空けた内藤に2試合連続の指名試合を義務づけたところで、お茶を濁したWBCのご都合主義と言わざるを得ない。

 世界王者の正当なレベルを評価するためにも、日本も外国に倣ってIBF、WBOを承認し、統一戦で競う時が来ている。 

  (格闘技評論家)

 

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