高知空港で2007年3月、カナダ・ボンバルディア社製の全日空機(DHC8―400型)の前輪が出ずに胴体着陸した事故で、高知地検は28日、高知県警から航空危険行為処罰法違反容疑で被疑者不詳のまま書類送検されていたボンバルディア社の製造スタッフを不起訴処分(嫌疑不十分)にした。
地検の発表によると、航空の危険を生じさせた過失を罪に問う同法6条に該当する法律がカナダになく、カナダ当局に捜査協力を求められなかったという。このため、過失や被疑者の特定ができなかったとした。
この事故では、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)が08年5月、事故調査報告書を公表。前脚ドアを開閉する部品にボルトの付け忘れがあった可能性が高いと指摘していた。