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【社会】

新宿・百人町に子連れ歓迎食堂 ピザ&ラーメン『大人の店』

2009年12月28日 13時51分

広いプレースペースが設けられた「あぺーて」の店内=東京都新宿区百人町で

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 東京都新宿区歌舞伎町で人気ラーメン店を経営していた夫婦が、自宅近くの同区百人町にピザやラーメンの食堂を開いた。イタリア料理とラーメンという取り合わせもユニークだが、最大の特徴は都心では珍しい乳幼児が遊べるスペースを併設したこと。夫婦は「子どもが泣いても肩身が狭い思いをせずに、ゆっくりと食事ができる場所にしたい」と話す。

 この夫婦は、十年前からラーメン店「竈(かまど)新宿本店」を経営していた清水博丈さん(42)、敬子さん(37)。薫製卵「くんたま」などが人気を集め繁盛していたが、二年半前に長男が生まれ、外食もままならない子育ての苦労を経験したのをきっかけに八月に閉店。JR山手線新大久保駅近くの住宅街に食堂「あぺーて」を開店した。

 店内には高さ約一メートルの柵で区切られた約十五平方メートルのプレースペースがあり、木製の電車や人形などが子どもたちをひきつける。授乳室やおむつ交換ベッドも設けられ、おむつも購入できる。二歳八カ月の男の子を連れた主婦(36)は「子どもが機嫌が悪くなり、外での食事は難しい。こういう店はありがたい」と話す。

 清水さんは「子ども向けの施設はほかにもあるが、味も雰囲気も子ども向け。大人が主役で子連れも入れる店にしたかった」という。

 百人町にある都営団地は高齢化が進み、商店街の活気が失われつつある。一方で新しいマンションなどに子育て世代も増えつつあるが、付近に子連れで気軽に食事できる店が少なかった。清水さんは「ラーメン屋の方がもうかるけど、誰かの役に立つ仕事をしたかった。街が若返るきっかけになれば」と話している。年末年始も無休。

(東京新聞)

 

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