踊る小児科医のblog

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福音館書店の迅速な対応:タバコ頻出絵本販売中止・回収に

2009年12月28日 | 禁煙・防煙
「たくさんのふしぎ」2010年2月号は本日販売中止となり回収されることが発表されました。
購入された方は、下記の案内にしたがって返品して下さい。
(子どもの悪影響があるための処置ですのでそのままお持ちにならないようお願いします)
迅速に対応して出版社にとって重大な決定をされた福音館書店に敬意を表します。

「たくさんのふしぎ」2010年2月号
『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』についてのおしらせ
http://www.fukuinkan.co.jp/oshirase/goodsid20909.html

(読者の便宜と情報をより広めるために内容を転載していましたがご忠告に従って削除しました。返品方法などについては上記のページをご覧下さい。)
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「たくさんのふしぎ」2010年2月号販売中止に(その2)

2009年12月25日 | 禁煙・防煙
(12月28日追記)
本日夕刻、福音館書店より販売中止・回収の発表がありました。
全国の多くの方および団体からご賛同・ご協力いただきありがとうございました。
福音館書店が迅速にこの重大な決定をしていただいたことに敬意を表します。
定期購読も再開し、不買運動は中止いたしました。
この記事(原題は『福音館書店不買運動:タバコを巧妙に美化する絵本「たくさんのふしぎ」』)は状況と経緯を記録するためにそのまま残させていただきます。

「たくさんのふしぎ」2010年2月号
『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』についてのおしらせ
http://www.fukuinkan.co.jp/oshirase/goodsid20909.html
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#表紙から始まって、この「おじいちゃん」は殆ど全てのシーンでパイプを吸いまくっています。


// 一郎くんの大きな声に、蓄音機みたいな機械をいじっていたおじいちゃんが
  パイプをくわえたまま、あわててふりかえりました。 //

#以下、孫たちの前でパイプを吸い続け、すさまじいまでの受動喫煙の害を被らせ続けます。




// 『おまえさん、わかってるね! タバコは船宿についてからだよっ。』 //

#主人公のご先祖「喜助」の登場シーンも「タバコ」から始まる。


// 『こいつァどうも、ご隠居。大好物のたばこ代につかわせていただきやす。』 //

#そして二言目には「タバコ」。


#寿司屋台の場面も、寿司よりも大きく前方に喫煙者の姿が描かれている。




// そう言っておじいちゃんは、お気にいりのパイプをほこらしげにひとふきです。 //

#当然の如く、休憩時間にはタバコ。孫たちが食べている前でもタバコ。


// 「ぼくらのご先祖さまの話だったとはね!
   そういえば、おじいちゃんも喜助さんも、たばこ好きだもんね」 //

#最後には子どもの発言で「たばこ好き」ということが何ら悪い事ではないかの如く表現されている。


#最後までパイプ。


// 協力=岩崎均史(たばこと塩の博物館) //

#ここが大問題。たばこと塩の博物館はJTの運営。もしこの著者が喫煙者ではないとしたら、ここまで執拗にタバコをストーリーとは関係なく登場させる必然性は何もなく、この「協力」というものが単なる取材だけでなく何らかの要求と利益供与を含んだ関与であることが濃厚に疑われます。(タバコ会社の「隠れ広告」手段については前記事参照)
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「たくさんのふしぎ」2010年2月号販売中止に(その1)

2009年12月25日 | 禁煙・防煙
(12月28日追記)
本日夕刻、福音館書店より販売中止・回収の発表がありました。
全国の多くの方および団体からご賛同・ご協力いただきありがとうございました。
福音館書店が迅速にこの重大な決定をしていただいたことに敬意を表します。
定期購読も再開し、不買運動は中止いたしました。
この記事(原題は『タバコ礼賛絵本「たくさんのふしぎ2010年2月号」を発売中止し全て回収せよ』)は状況と経緯を記録するためにそのまま残させていただきます。

「たくさんのふしぎ」2010年2月号
『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』についてのおしらせ
http://www.fukuinkan.co.jp/oshirase/goodsid20909.html
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福音館書店代表取締役社長 塚田 和敏 殿

貴社発行の「たくさんのふしぎ」を長年定期購読して愛読しておりましたが、2010年2月号「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」(太田大輔文・絵)は全編にわたってストーリーとは関係なく喫煙シーンが頻繁に描かれ、本文にもタバコ・パイプを礼賛する内容が記されており、子ども向けの絵本としてはあり得ない恥ずべき絵本となっています。

販売する価値がないどころか悪影響を及ぼす絵本を定期購読だからといって無理やり買わされる筋合いはありません。
書店を通じて返品しますので代金を返金してください。
定期購読も中止します。

また、巻末のクレジットからタバコ会社(JT)の関与が疑われ、内容から判断してWHOタバコ規制枠組み条約(FCTC)に違反するものと考えられます。
「たくさんのふしぎ2010年2月号」をただちに発売中止し、全て回収・返金するとともに、タバコ会社の関与および金銭の授受の有無などについて明らかにすべきです。
上記の処置がなされなければ、ネット上および様々なチャンネルを通じて福音館書店の不買運動を続けさせていただきます。

私自身も子どもの頃から愛読し、子ども向け出版社として伝統のある福音館書店がこのような形で存続の危機を迎えたことを大変残念に思います。
もしこれを危機として捉えることができないとしたら、それこそ存続の危機であることは間違いありません。

追記:絵本としてのレベルも過去の「たくさんのふしぎ」の中で最低であり、発明好きのお祖父さんが祖先をのぞき見するなどバック・トゥ・ザ・フューチャーのパクリでしかなく、版画の面白みが辛うじてある程度で何の「ふしぎ」もなく、ほとんど価値のない内容と言えます。

【検証】

● 喫煙シーン:9ヶ所
 しかもこの「おじいちゃん」は常時パイプを吸って孫たちに受動喫煙の害を被らせ続けている。

● 本文中にタバコまたはパイプの記載:5ヶ所
 その中でも、「大好物のたばこ代に」「お気にいりのパイプをほこらしげにひとふき」「おじいちゃんも喜助さんも、たばこ好きだもんね」などといった表現で、タバコの害を伝えないどころか喫煙を「良いもの」「嗜好品」だという意識を子どもに植え付ける内容になっている。
(全シーンは次の記事に掲載して検証しています)

● 巻末に「協力=岩崎均史(たばこと塩の博物館※)」の記載あり ※JT運営
 このような形で本来の内容と関係なく喫煙シーンを潜り込ませる手法は、テレビドラマなどで頻繁にみられおり、FCTCなどにより広告が規制されているタバコ会社が世界的に用いている巧妙な「隠れ広告」の常套手段であり、その関与が濃厚に疑われます。しかも今回は子ども向けの絵本であり、全国の子どもたちが読んで無意識のうちにタバコについての誤った認識を持ったとしたらその悪影響は計り知れません。

【参考】

● タバコ規制枠組み条約(FCTC) 第三条 目的
この条約及び議定書は、(中略)、タバコの消費及びタバコの煙にさらされることが健康、社会、環境及び経済に及ぼす破壊的な影響から現在及び将来の世代を保護することを目的とする。
http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/gaiko/treaty/treaty159_17.html

● たばこ規制枠組条約 社会的資格も“剥奪” ガイドライン追加採択で厳格対応
(産経新聞 2008.12.19)
 たばこ規制枠組条約の締約国会合が新たに3件のガイドラインを採択し、近く世界保健機関(WHO)から修正文書が示され、厚生労働省が初めて概要を邦訳して公開することが10日までに分かった。たばこ産業の広告、販促、支援活動の全面禁止だけでなく、研究助成や人道支援を含む社会的活動の全面規制を求める厳しい内容だ。(以下略)
http://sankei.jp.msn.com/life/body/081219/bdy0812190819000-n1.htm

…かつて愛読者だった一市民より
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不可解な青森県内のインフルエンザ報告[型別]

2009年12月11日 | 新型インフルエンザ
第49週の週報(PDF)に、不可解な集計が掲載されていました。
地区別の型別報告数を見てみると、八戸ではA型が6割、B型がごく少数で、残りは「不明」となっているのですが、他地区では「不明」がほとんどなく、弘前、むつ、五所川原などは「不明」がゼロなのです。
これは一体どういうことでしょうか?

インフルエンザの迅速検査は、現在のように発症直後や軽症者の受診が増えている状況では、陽性になるのは5〜6割程度で、これは種々の情報と一致しています。
当院で提出しているデータも、大体半々くらいになっています。
八戸の報告数はその状況をほぼ反映しているものと思われます。

他の地区では飛び抜けて陽性率が高い? 検査キットの感度が違う?
陰性者に翌日検査するなどして陽性率を上げている?
もしかしたら、陰性者はインフルエンザ報告数にカウントしていない?
もしそうだとしたら、八戸地区は県内他地域よりも低めで推移しているのですが、他地域は本当ならもっと多いということになるのですが。。

いずれにせよ、八戸地区と他地区では同じ意味合いを持つ数字とは考えられません。

青森県感染症発生動向調査
http://www.pref.aomori.lg.jp/welfare/health/kansen2009.html

インフルエンザ:2週連続減少へ
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/b1f580e9a18af2cb79de5dbd4613d41f
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インフルエンザ:2週連続減少へ

2009年12月09日 | 新型インフルエンザ
全国、県内、地域の学校、当院のデータを合わせてみても、おそらく先々週(第48週)がピークと推測します。
先週(第49週:11/30-12/6)は当院では大幅に減少して先々週の半減。
今週も昨日までの様子だと更に減少することは確実です。
「県内全域で警報」というニュースは先々週のデータを元にした過去の話です。
既に感染者が当地の小学校では3割を超えているので、不顕性感染や軽症感染者を含めると5割は感染しているだろうと推測しています。
まだ小さな波は来るかもしれませんが、これから更に高いピークを形成することは考えにくいかと思います。
地域、学校、クラスによってまだ差がみられることから、流行開始が遅れた地域では急に増えるところもあるかとは思います。
小中学校から保育園や低年齢層に移りつつある様子もあります。
おそらく冬休みに入れば散発的になってくるでしょう。
県や医師会が考えている「1月に集団接種」などナンセンスです。

過去10年間との比較グラフ(週報)> インフルエンザ(感染症情報センター)
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/weeklygraph/01flu.html

MLインフルエンザ流行前線情報データベース(http://ml-flu.children.jp/)
http://210.233.67.206/graphimg/daily_graph2.png?1259937117

当院および八戸地域、青森県のサーベイランスデータ
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/b1f580e9a18af2cb79de5dbd4613d41f
(この記事)
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タバコ税小幅増税は減収をもたらす愚策 「国民の命を最優先する政治」へ決断を

2009年12月04日 | 禁煙・防煙
鳩山首相および主要閣僚、関係議員、青森県選出国会議員にメールおよびFAXを送りました。

内閣総理大臣 鳩山由紀夫 様

      タバコ1箱1000円にして下さい!
   「国民の命を最優先する政治」へ今こそ決断を
      小幅増税は減収をもたらす愚策です

財務省の主張である「大幅増税は減収をもたらす」とう前提自体が間違っています。
誤った前提から、間違った結論を出そうとしています。
最高責任者たる首相自ら、その誤りを正してください。

実際には
 大幅増税で 国民の命は救われ 税収もアップする(※下記参照)
 小幅増税では 喫煙率はさほど低下せず 税収は長期の低落傾向に歯止めがかけられず数年でダウン

報道されているような1本あたり2−3円の増税では自民党政権のやってきたことと何ら変りないではありませんか!
財務副大臣らが国民の声ではなく財務省の言いなりになっていて何が政治主導ですか。

タバコ税大幅増税は
 1)喫煙率大幅低下 → タバコ病死の減少
 2)医療費低下
 3)税収アップ
のみならず
 4)未成年の喫煙が限りなくゼロに近づく
 5)タバコ税の逆進性解消
  (現在は低所得層ほど喫煙率が高いが、増税すれば高所得層だけが残る構造になる)

というあらゆる面でメリットがあり、かつ、何ら財源を必要としないどころか税収アップも見込める最大の健康政策です。

日本も批准しているWHOタバコ規制枠組み条約を遵守して、国際的に胸を張って国民の命を守る政治をしていると言えるような決断を今こそ実現してください。

※タバコ1箱1000円にしたときの税収(厚労省研究班報告より引用)
 現在 税収 2.2兆円
 一箱1000円にして 100%の人が吸い続けた場合  → 税収 11兆円
          予想範囲 喫煙継続率 74.1% → 5.9兆円増収
                     48.7% → 3.2兆円増収
80%の人が禁煙するまで、現在の税収は維持されると結論づけられています。
グラフは下記のブログに掲載してあります。
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/4889af4df5760712fd177f0fcd3117b9

財務省が「これまで増税しても税収は増えなかった」というのは、意味のない超小幅増税を繰り返してきたからです。

選挙前に古川元久内閣府副大臣(当時の民主党税調副会長)は「2006年増税は喫煙者を減らさずに税収だけ増やそうという発想だ」と仰っていましたが、まさにその通りです。

先送りすれば、タバコによる犠牲者の山は高くなる一方です。
 喫煙により 毎年約20万人(厚労省研究班推定)
 受動喫煙により 毎年2万人(国立がんセンターほか各種資料より推定)
の命が失われています。一刻の猶予も許されません。

受動喫煙防止法を制定したトルコの首相は「タバコ問題はテロとの戦いと同じくらい重要」と語っています。

今こそ総理大臣の最高の政治判断をお願いいたします。

長妻厚労相のおっしゃる600円は最低限のラインで、その場合でも毎年さらに100円ずつ上げて1000円まで上げていくことをアナウンスしておけば、同等の効果は見込めます。
360円などという喫煙者にとっても非喫煙者にとっても意味のない愚かな決定をなさることのないようお願いします。

もちろん、葉タバコ農家への転作支援はしっかりと行って下さい。
その上で、増税による財源は医療(例えば先進国最低の予防接種医療を改善すること)、福祉などへ向けるようお願いいたします。

(署名省略)
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【緊急署名】漢方薬が保険から外される【お願い】

2009年11月28日 | こども・小児科
漢方を健康保険で使えるように署名のお願い
http://kampo.umin.jp/
!!電子署名をお願いします!!

これからも漢方が健康保険で使えるように
 去る11月11日(水)の行政刷新会議の事業仕分け作業で、医療用漢方製剤(漢方エキス製剤・煎じ薬)を健康保険から除外する、という案が出されました。
 現在、医師の7割以上が漢方薬を使用して、国民の健康に寄与してきました。また、全国の医学部・医科大学でも医学教育の中に漢方教育が取り入れられ、日本東洋医学会で専門医教育も行われ、専門家育成も進んでいます。
 わが国が迎えている少子高齢社会の中で、われわれ国民の健康を守るためになくてはならない漢方薬・煎じ薬が健康保険で使えなくなることに、断固反対をします。

      平成21年11月20日
      社団法人日本東洋医学会 会長   寺澤捷年
      日本臨床漢方医会    理事長  石川友章
      NPO健康医療開発機構   理事長  武藤徹一郎
      医療志民の会      事務局長 木戸寛孝


「行政刷新会議事業仕分け作業の横暴」 医療ガバナンス学会
漢方の保険給付はずし
  慶應義塾大学医学部漢方医学センター センター長 渡辺賢治
http://medg.jp/mt/2009/11/-vol-357.html


ツムラ社長のコメント
http://www.yakuji.co.jp/entry17252.html
「漢方医学の現状を知らない人たちの議論」
「漢方薬と日本の伝統医学が消えてなくなることにもなる」
主力の大建中湯が全国 80大学で採用されている現状を挙げ、「患者さんの治療に大きな支障が出る」と訴えた。
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感染症情報〜2009年第47週(11/16〜11/22)

2009年11月27日 | 新型インフルエンザ

 インフルエンザが全ての地域・学校で流行中です。流行しているのは「A型」で、「新型」かどうか聞かれることがありますが、それ以上の検査は施行しておりません。全国のウイルス検出状況によると11月の時点ではほとんどがA/H1N1pdm(いわゆる新型)となっています。ただし、季節性のA香港型も検出されはじめていますので、混合流行になれば区別はつかなくなります。

 10月最終週にいったんピークとなり、2週連続で減少してから再度増加しているのは、近隣の小中学校で休校や閉鎖処置がとられたことによるものと考えられます。感染者が子どもの3割〜半数に達すると急速に減ってくるはずですが、この調子だと年明けまで続くかもしれません。

 例年、この時期に多発するウイルス性胃腸炎(初冬のノロウイルス、真冬のロタウイルス)は増加傾向ですが目立ちません。数字には出てこないRSウイルスなどの乳幼児で咳がひどくなるタイプもみられていますが多くありません。
(院内報より)

※グラフは定点医療機関あたりの患者数。
「八戸」は八戸保健所管内(八戸市+三戸郡+おいらせ町)。
当院(くば小児科クリニック)も定点医療機関になっております。グラフを差し替えました(11/28)。今週(第48週)は46名で、この流行中最高となっております。

八戸では第44週(10月最終週)、第47週ともに30人に達しなかったため警報ではなく注意報に留まっていますが、第44週のときに「独自判断」で警報を発令した後、先週今週も警報レベルを超える状況が続いていて、まだピークを過ぎたとは言えないようです。
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新型インフルエンザワクチンの「副作用」は?

2009年11月27日 | 新型インフルエンザ
 これまでの情報によると、接種を受けた約450万人のうち、重い副作用は68人(0.002%)で、昨年度の季節性ワクチンでの0.0003%より頻度は高め。接種後の死亡例は21人で、全員が持病のある50〜90代の男女で、小児の死亡例はないようです。

 この点について「接種と死亡が偶発的に重なった可能性は否定できない。因果関係が評価できないものもあるが、大部分は持病の悪化などによる死亡の可能性が高く、ワクチンに安全上の明確な問題があるとは考えにくい」と判断しているとのことです。

 輸入ワクチンについては一部のワクチンが接種中止されたという情報もあり、予定通りの量で輸入、接種されるかどうか不確定要素が大きいようです。
(院内報より)
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新型インフルエンザワクチン こんな疑問?

2009年11月27日 | 新型インフルエンザ
◎ 1回? 2回? 同時接種?
 行政、報道の混乱がありましたが、1歳〜小学生は2回。中高生も2回(今後1回でも可という判断がなされる可能性がありますが、入手可能なら2回で)。季節性と新型の同時接種は可能ですが、新型輸入ワクチンと季節性の同時接種はできないことになっています。 MRなど他のワクチンとの同時接種も可能ではありますが、実際には1週間あけて接種してもらっています。

◎ インフルエンザに罹った場合は?
 検査でインフルエンザA型が確定した子については接種は不要です。検査陰性で「インフルエンザの疑い」と言われた子については、大きな子ではインフルエンザがほぼ確実な場合が多いのですが、年齢が小さくなるほど不明確になります。いずれも希望の場合は接種は可能です。

◎ 来年も接種が必要?
 まだ情報はありませんが、現在の「新型」が「季節性」となって組み込まれる見込みで、今年のように4回接種ではなく例年通り2回で済むはずです。
(院内報より)
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新型インフルエンザ情報 あれこれ2

2009年11月27日 | 新型インフルエンザ
◎ これまでに罹った子の症状や様子から
 当院に通院している子では、喘息発作が誘発された子はいますが入院するほどの重症例はなく、ほとんどの子は例年のインフルエンザよりも軽症で済んでいる印象です。八戸市小児科医会での情報では、市内で重症化した3例の喘息患者が報告されましたが、全例1週間以内に退院できたとのことです。3例とも軽症の喘息患者でしたが、発症初期に呼吸困難が急速に進行したようです。

◎ 全国での重症例や死亡例から
 全国的には、幼児〜小学校低学年を中心に脳症が132例報告されていますが、その83%は治癒・軽快し、後遺症は12%、死亡例は5%とのことです。
 すでに感染者は全国で1千万人を大きく超えているものと推測され、市内の学校では3割以上感染したところも出ています。全国では7月下旬から11月中旬までの受診者は推計で約900万人。入院患者は約7700人、うち345人が重症化、65人が死亡。受診者の1200人に1人が入院し、14万人に1人が死亡した計算になります。死亡率は0.001%未満で、当初予想された0.5%の500分の1以下ですが、子どもの重症化については今後も注意が必要です。

◎ 治療は?
 現在、「重症化予防」の目的でほぼ全例に抗インフルエンザ薬のタミフルかリレンザを処方しています。漢方薬の麻黄湯も効果が期待できることから殆どの子に併用しています。タミフルのドライシロップが品切れのため、カプセルの中身を甘くして処方する場合がありますが、少し飲みにくくなるようです。

◎ 子どもから大人への感染は少ない
 全国的に、小児科医や医療関係者の発症は非常に少なく、家族の中でも兄弟姉妹には感染しても親や祖父母への感染は少ないようです。これまで、90歳以上でなければ免疫はないとされていましたが、昨年までの「季節性」の感染による交差免疫で、ある程度の免疫があるのではないかと推測されています。

◎ 感染者の家族・きょうだいの休校・休業は不要!
 本人の症状次第です。
(院内報より)
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子宮頸がんをワクチンで予防 HPVワクチン接種開始へ

2009年11月27日 | 予防接種
 若い女性で急増している子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンが欧米から大きく遅れて国内でも承認され、近日中に接種開始となります。詳しくは次号で。ヒブと共に定期接種化が望まれます。

 ◇ 接種対象:10歳以上の女性(11〜14歳に強く推奨)
 ◇ 接種方法:1回0.5mlを3回(初回、1ヶ月後、初回の6ヶ月後)
 ◇ 接種料金:任意接種(全額自己負担)、料金は未定

 なお、子宮頸がんは喫煙でも2倍以上リスクが高くなり、喫煙+HPVで相乗的に高まることがわかっています。乳がんも閉経前女性の喫煙者で約4倍、受動喫煙でも2倍以上高くなることが判明しており、子宮頸がん、乳がん、いずれもタバコによって若いお母さんの命が脅かされているのです。

◎ 新しい予防接種情報まとめ …日本脳炎は定期、他は任意接種(自費)
1)ヒブ(Hib)ワクチン 2009年1月より。2ヶ月から。4回〜1回。
2)日本脳炎ワクチン 2009年7月再開。3歳から。組織培養型と従来型。
3)新型インフルエンザワクチン 2009年11月より。
4)HPVワクチン 2010年1月頃より(予定)。10歳以上の女性。3回。
5)小児用肺炎球菌ワクチン(PCV7) 2010年春(予定)。 4回〜1回。
(院内報より)
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11〜12月の診療日、急病診療所、各種教室、相談の予定

2009年11月27日 | こども・小児科
 11月も臨時休診はなく暦どおりの診療となります。年末は12月30日(水) 午前まで診療し、同日午後から1月3日(日) まで休診となります。急病診療所当番は12月6日(日) 昼、12月19日(土) 夜、1月1日(祝) 夜の予定です。次回の赤ちゃん教室は1月16日 (土) になります。育児・子どもの心相談、禁煙外来(保険診療)は随時受け付けております。メール予約システムをご利用下さい。
(院内報より)
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インフルエンザ予防接種予約&実施中 1歳〜高校生まで

2009年11月25日 | 新型インフルエンザ
「季節性」インフルエンザについては予約を終了し、キャンセル待ちだけになっております。「新型」については行政の混乱が続いていますが、当院では1歳〜高校生までの全ての子どもの予約を受け付けており、入荷次第、順次接種していくことにしております。報道されているスケジュールはあまり気にしないで結構です。6ヶ月以降のゼロ歳児については接種の見込みがたっていません。ゼロ歳児の保護者はその次に接種可能ですので予約をお受けしております。「集団接種実施」との報道もありましたが、「各医療機関における接種」になるはずです(未定)。現場の状況が理解できていない行政、医師会、マスコミが混乱を助長して、一般の方が惑わされているというのが実態と言えます。
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ノルウェー1450円、オーストラリアは1600円へ:タバコ1箱

2009年11月13日 | 禁煙・防煙
禁煙ジャーナル最新号によると、ノルウェーではタバコ1箱1454円、イギリス、アイルランドも1100円を超えています。ここには出てきてませんが、オーストラリアでは現在800〜1200円(州によって異なる)のタバコ価格を3年後までに1600円以上に上げるという政府報告書が出されています。
日本のタバコ価格がいかに異常に安過ぎるかがわかります。



国が国民をタバコ惨禍から必死に守ろうとしている国と、
国が国民にタバコを売りつけて命を奪ってまで税金をとろうとしてきた国の違いです。

タバコ税を増税すると税収が減るなどという詭弁を平気で述べている森永なる“経済評論家”や、それを何の評論もなくあたかも本当かのように伝えているマスコミ。。呆れてものが言えません。

【金曜討論】たばこ増税 渡辺文学氏、森永卓郎氏
http://sankei.jp.msn.com/life/body/091113/bdy0911130748001-n1.htm

消費税よりタバコ税:タバコ増税反対の候補を医師は支持すべきでない(2009年08月08日)
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/4889af4df5760712fd177f0fcd3117b9
の中で示したこのグラフをご覧下さい。


喫煙者の80%が禁煙するまで、税収は減少しません(もちろん喫煙者を減らすことが目標ですから、それ以上禁煙して税収が減少することは歓迎すべきことです)。
これまでの増税で税収が増えなかったのは、意味のない超小幅な増税を繰り返していたからだということを意図的に隠して、このような簡単な算数でわかる事実をすりかえているのです。

消費税よりタバコ税「1箱1000円」(2008年06月05日)
http://blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/f566762d4916b0de419578ad465b5b40
にも同じ趣旨で書きました。

昨年12月、自民党大島理森幹事長らタバコ族議員は、このタバコ税増税を叩き潰しました。この事実は決して忘れるべきではありません。
今年こそ、国民の命を守る国に大きく転換すべきです。
日本禁煙学会をはじめ医療各団体のみならず、関係諸団体も手を結んで、タバコ税大幅増税を実現すべく取り組みを進めています。
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