同会は、国会会期中は毎週木曜に講師を招いて「勉強会」を開いてきたほか、国政についての情報交換や会合を重ねてきた。年2回は、長野県軽井沢町のホテルで「合宿研修」も行ってきた。交通費や宿泊代は自己負担だったが、会場費や講師代、毎月定例の酒食を伴う懇親会の費用について、グループ関係者は「一度も負担したことはない」と話す。
この関係者によると、こうした会の経費は、少なくとも年間1千万円を超えていたというが、一時期を除いて会費などは集めておらず、その多くを鳩山首相側が肩代わりしてきたという。しかし、鳩山氏の資金管理団体の収支報告書には、07年の合宿会場費計約50万円の支出などがあるだけだった。政治家個人としての寄付の場合、同一の政治団体への寄付の上限は年間150万円で、鳩山氏側の負担分は政治資金規正法の量的制限に触れる疑いもある。
鳩山氏側で、実現する会にかかわる会計事務を担当したのは、24日に同法違反(虚偽記載)罪で在宅起訴された元公設第1秘書だったという。
朝日新聞の取材に対し、実現する会の会長代行を務める中山義活・首相補佐官は「会は任意団体との認識だったが、政治団体として届けるのが好ましいとなれば改めねばならない。今後、会で協議する」としている。(砂押博雄、坂田達郎)