押尾学容疑者を再逮捕へ 警視庁、遺棄容疑などで

 マンション一室で合成麻薬MDMAをもらい、死亡した女性に渡したとして麻薬取締法違反の疑いで逮捕された元俳優押尾学容疑者(31)について、警視庁捜査1課は28日、女性の容体が急変したのに適切な救命措置を取らずに放置したとして、保護責任者遺棄などの疑いで年明けに再逮捕する方針を固めた。

 東京地検は28日、麻薬取締法違反の罪で押尾容疑者を起訴した。

 捜査関係者によると、押尾被告は8月2日、東京都港区にある六本木ヒルズのマンションで飲食店従業員田中香織さん=当時(30)=と一緒にMDMAを飲んだ。田中さんは午後6時ごろ異変が生じ、午後6時半ごろ、容体が急変した。

 午後7時ごろ、押尾被告はマネジャーに「意識が戻らない」と連絡。「容体急変後、心臓マッサージをした」と供述しているが、複数の知人から「早く救急車を呼べ」と電話で忠告されたのに従わず、午後7時40分ごろに部屋に着いた知人が午後9時19分に119番。押尾被告は救急隊が到着した際は同じマンションの別の部屋に立ち去っていた。

 東京地検は28日、押尾被告にMDMAを渡したとして同法違反罪で知人の泉田勇介容疑者(31)を起訴。田中さんの携帯電話を捨てたとして証拠隠滅罪で遠藤亮平元マネジャー(28)を略式起訴し、東京簡裁は罰金20万円の略式命令を出した。

(2009年12月28日)

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