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民主・石川議員を任意聴取 小沢氏団体の不記載問題

2009年12月28日3時2分

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写真石川知裕・民主党衆院議員

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 小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」が2004年に購入した土地をめぐり、政治資金収支報告書に虚偽記載していたと告発された問題で、東京地検特捜部は27日、当時の陸山会の事務担当者で元秘書の石川知裕衆院議員(36)=同党、北海道11区=から任意で事情聴取した。

 この問題では、原資が不明な総額約4億円が複数の関連政治団体を経由して陸山会に集められ、土地代金に充てられた可能性がある。事情聴取では、特捜部は石川氏に、土地代金をめぐる資金の流れや取引の詳細について説明を求めたとみられる。石川氏はこれまで、関係者に対し、「自分は動いていない。細かいことは分からない」と関与を否定しているという。

 特捜部は、陸山会の会計責任者だった公設第1秘書・大久保隆規(たかのり)被告(48)=西松建設からの違法献金事件で公判中=も年明けに聴取する方針だ。政治資金規正法違反などにあたる行為がなかったか検討し、国会審議への影響を避けるため、年明けの通常国会前に立件の可否を判断するとみられる。

 この問題では、陸山会が04年10月29日、東京都内の宅地を秘書の家族寮用に約3億4千万円で購入。だが、04年分の収支報告書には記載せず、05年分に支出計上したとして、石川氏や大久保秘書ら3人が同法違反(虚偽記載)容疑で刑事告発されている。

 関係者によると、購入日の数日前から、総額約4億円が、大久保秘書が代表で石川氏が会計責任者だった「小沢一郎政経研究会」などの関連団体にいったん分散され、すぐに陸山会に集められていたことが、各団体の口座間移動の記録で判明した。この約4億円は陸山会の収支報告書の収入に記載されていない。陸山会は29日午前に土地代金約3億4千万円を支払っており、この約4億円が充てられた可能性がある。

 陸山会は、小沢氏が金融機関から借りた4億円をまた借りして土地を買ったと説明していたが、融資は29日午後だった。大久保秘書は関係者に「土地は自分が探したが、その後の手続きは経理担当の石川氏に頼んだので知らない」と説明しているという。

 一方、土地購入と近い時期などに、公共工事の受注に絡んで小沢氏側に多額の資金を提供したというゼネコン関係者の証言も特捜部は得ており、この証言の真偽を含め、土地代金との関連性も調べている。

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